NECとNECネッツエスアイは4月25日、光ブロードバンド(FTTH)サービスを利用し、災害時の緊急情報などを音声で伝える「IP告知放送システム」とIP電話システムを、宮崎県の延岡市北浦町に導入したと発表した。地域情報格差の解消に向けた取り組みで、九州地域では初の事例という。NTT西日本が同町から受託したFTTH設備整備事業の一環として導入した。
今回導入したIP告知放送システムは、専用端末を通じて、災害情報や行政情報を、住民1600世帯に一斉通知する。また町内で開催する催し物や慶事などを、住民グループごとに個別に連絡する機能を備える。このほか専用端末は応答確認ボタンを備えており、1人暮らしの高齢者の安否確認にも利用できるという。
NECがシステム全体の設計を担当し、NECネッツエスアイが自社製IP電話サーバとIP告知専用端末を用いてシステムを構築した。IP告知放送システムのサーバや放送装置は、IP電話システムの設備とともに北浦町の庁舎に設置。同町が管理、運営を行っていく。
NECとNECネッツエスアイでは今後、3年間で約50の自治体に、IP告知放送システムとIP電話システムを販売する計画という。