NTTレゾナントと三菱総合研究所は4月27日、gooリサーチ登録モニターおよびgooを利用するビジネスパーソンを対象に実施した「第1回企業のブロードバンド利用状況に関する調査」の結果を公表した。
本調査は、企業におけるブロードバンド利用実態を明らかにすることを目的とした定点調査で、今後、四半期に1回のペースで調査結果を公開する予定だ。第1回となる今回は、企業におけるビジュアルコミュニケーションの利用実態についての調査を実施した。有効回答者数は2万6110名。
調査によれば、勤務先でテレビ会議専用端末、PCを利用したテレビ会議システム、動画メッセンジャー、携帯電話によるテレビ電話・テレビ会議といったビジュアルコミュニケーションシステムを保有している、とした回答者は26.7%だった。また、そのうちの54.4%が過去3カ月間に1度以上の割合で利用しており、ビジュアルコミュニケーションが一定程度利用されていることが分かった。
最も利用が多いシステムは、テレビ会議専用端末で、62.3%だった。またPCを利用したテレビ会議、動画メッセンジャー、携帯電話によるテレビ電話やテレビ会議も利用されており、端末の多様化が進んでいることがうかがえる。また、1000人以上ではテレビ会議専用端末が多く、100人未満では動画メッセンジャーやテレビ電話という回答が多かった。従業員規模が小さいほど、導入コストが安価なシステムを利用していることが分かる。
利用目的については、「現場レベルでの打ち合わせ」が42.7%で最も多く、次いで「勉強会・セミナー・研修」が11.8%だった。従来利用の中心として見られてきた「幹部会議」は9.9%、「プレゼンテーション」が5.8%、「顧客との会話」が5.2%となっている。社内用途が多いものの、顧客とのコミュニケーションにも利用され始めていることが注目される。
メリットについては、「移動時間など無駄な時間を削減でき、生産性が向上した」が62.3%、「コスト削減ができた」が48.7%で、無駄な移動時間や費用の削減効果を挙げる回答が多い。次に「情報やノウハウの共有が進み、生産性が向上した」の27.1%が続く。従業員規模が大きくなるほど、無駄な移動時間や費用の削減効果が高くなっており、ビジュアルコミュニケーションの効果は、総じて時間の有効利用、費用削減、情報共有にあることが見て取れる。
今後の利用意向について見ると、全体の56.0%が利用意向を示した。より高品質で安価なコストのサービスが提供されることにより、ビジュアルコミュニケーションの更なる拡大が期待できるとしている。