IBM、XMLフォーマット対応の「DB2 9」を発表

文:Martin LaMonica(CNET News.com) 翻訳校正:藤原聡美、福岡洋一 2006年06月08日 20時32分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 IBMは、全面改良を施したデータベースサーバ「DB2」の発売を7月に予定している。今回のアップグレードの狙いは、ずばり市場シェア第1位のOracleから顧客を奪い取ることにある。

 IBMは米国時間6月7日に、「DB2 9」が7月末に発売されることを明らかにするとともに、ウェブ開発フレームワーク「Ruby on Rails」への対応など、これまで明らかにされていなかった新機能の詳細も発表すると見られている。

 また、IBMのデータサーバ担当バイスプレジデントのBob Picciano氏は、さらに自己管理機能やサービス指向の開発フレームワークとのより緊密な統合など、DB2 9以降に追加が予定されている機能についても触れた。

 DB2 9最大の技術革新は、XMLフォーマットの情報の処理に特化したソフトウェアにある、とPicciano氏は語る。

 Picciano氏は、「Viper」という開発コードで呼ばれてきたこのXML対応機能は、XMLを使うアプリケーションの処理速度を大幅に向上させる、と話している。

 「Viperだけで68件もの特許を取得しており、その開発には5年以上を要し、750人の開発要員が関わった」とPicciano氏。「これほどの労力と時間をかけて開発したものは、他に例がないし、これからもないだろう」

 DB2 9にはストレージメカニズムも備わっており、企業は保存用のハードウェアスペースを40%ほど節減できる、とPicciano氏は付け加えた。

 DB2 9は、SAPのパッケージアプリケーションと連携するよう最適化され、Ruby on Railsとも密接に統合されている、とPicciano氏は説明する。

 Picciano氏の予測では、IBMはDB2 9の発売によってOracleの顧客を誘い込むとともに、このところ企業顧客の間で評価が高まっているオープンソースという選択肢にも対抗できるようになるという。

 市場調査会社のGartnerによると、リレーショナルデータベース分野では--新規ライセンス販売、サポート、メンテナンスを含めて--Oracleが48%を占め、市場シェア第1位だという。

 しかも、IBMの主たるライバル企業2社--OracleとMicrosoft--ともに、昨年の成長率がIBMを上回っていたことをGartnerは明らかにしている。

 Picciano氏はさらに、IBMが今後のDB2製品での実現を考えている機能の概要についても言及した。同氏によると、将来のIBMのデータベースは「Information On Demand」戦略--つまり、適切なコンテクストにおかれた情報に簡単にアクセスできるようにする構想--を推進していくという。

 DB2の今後のバージョンは、IBM製ミドルウェアの「WebSphere」や「Workplace」クライアントにおいて、サービス指向型の開発ツールとより密接に結びつくことになり、さらには、データベースの自己管理機能も追加されるだろう、とPicciano氏は述べた。

 「われわれが目指しているのは、複数のアプリケーションにまたがって存在する情報を--アプリケーションごとに切り離されたままにするのでなく--意味論的に統合することによって、秩序のある、関連性が明確な形で提示できるようにすることだ」(Picciano氏)

 DB2 9のアドオン機能を追加するとコストは高くなるが、ベースとなるサーバの価格は現バージョンと変わらない。ハイエンドの「DB2 Enterprise」は最小25ユーザーからで1ユーザーあたり938ドル、もしくは1プロセッサあたり3万6400ドル。ローエンドの「DB2 Express」は1ユーザーあたり165ドル、もしくは1プロセッサあたり4874ドル。「DB2 Workgroup」は1ユーザーあたり350ドル、もしくは1プロセッサあたり1万ドルとなっている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
開発

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化