日立製作所は6月28日、次世代ネットワーク(NGN)市場に対応した事業再編 を実施すると発表した。今後拡大が見込めるNGN市場で通信事業者、企業・公 共ユーザーの多様なニーズに対応するため、グループ会社を再編し、事業体制 を強化することにした。
現在、日立グループのネットワーク関連分野の事業体制は、日立のネットワ ークソリューション事業部が全体の戦略とシステムインテグレーションを担当。
日立コミュニケーションテクノロジー(日立COM、青木榮司社長)が通信ネ ットワーク製品事業、日立インフォメーションテクノロジー(日立IT、勝部武 樹社長)がコンピュータ系ネットワーク製品の開発・エンジニアリング、日立 ハイブリッドネットワーク(若井勝郎社長)が通信系ネットワーク製品の開発 ・エンジニアリングを行っている。
日立では06年10月1日付で、グループ会社3社が分担していたネットワーク関 連製品事業を日立COMに集結する。
日立COMに通信事業者向けモバイル・光・IP基幹製品事業、企業・公共ユー ザー向けIP-PBX関連製品事業に加え、日立ITのコンピュータ系ネットワーク製 品事業(IP電話サーバー関連)、日立ハイブリッドの映像系ネットワーク製品 事業(IPビジュアルコミュニケーションシステム関連)を集約することで通信 事業者、企業・公共ユーザーにNGN対応のプラットフォーム製品を提供できる 体制を整える。
また、NGNに対応したエンジニアリング力を強化するため、日立ITと日立ハ イブリッドを合併し、国内最大規模の情報通信系エンジニアリング会社を設立 する。合併会社は、従業員数が約2700人で、2社の人材、技術などと連動させ た製品開発支援すると同時に、情報通信分野以外の顧客に対しても、エンジニ アリングサービスを提供する。