大塚商会--アップル認定資格の取得を積極的に進め、マルチベンダーソリューションを強化

梅田正隆(ロビンソン)
聞き手:奥隆朗 2006年07月05日 00時00分

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いまや国内有数のマルチベンダーを扱えるソリューション・プロバイダーとして確固たる地位を確立した大塚商会。同社がこれまでの事業活動において積み重ねてきたアップル関連ビジネスの経験とノウハウは、マルチプラットフォーム環境下において他社と大きく差別化を図るうえでの強力な武器となっている。そしてこの武器にさらに磨きをかけているのが、アップルの認定資格である。同社の積極的なアップルビジネスへの取り組みについて話を伺った。

アップル関連ビジネスの売上は対前年比200%超

 大塚商会が快走を続けている。その売上高は2005年度で対前年度比約300億円増の4000億円と、3期連続の増収増益を記録し、いまや国内最大級のソリューション・プロバイダーとしての地位を確立している。このような大塚商会の好調を支える要因のひとつとして、同社がマルチベンダーの製品をワンストップで提供できる数少ない企業であることが挙げられる。大塚商会では多様化する顧客ニーズに的確に対応するため、企業システムのプラットフォームとしてUNIX、Linux、Windowsとともに、Mac OS Xの提案活動も早期から積極的に取り組んできた。そのアップルに関連したビジネスの売上が、ここにきて急増しているのだ。

大塚商会 マーケティング本部 執行役員 後藤和彦氏 大塚商会 マーケティング本部
執行役員 後藤和彦氏

 大塚商会でマーケティング本部執行役員を務める後藤和彦氏は、同社のアップル関連ビジネスの現状について「Mac OS Xのリリース以降、その機能面の高さから引き合いが急増した。現に昨年度は売上高で200%の伸びを達成できた」と頬をゆるませる。UNIXベースに変化を遂げたMac OS Xは、2001年に発売され、すでに4回のメジャーバージョンアップを経て完成度を高めている。コンシューマーユーザーだけでなく、ビジネスユーザーにとっても魅力的な機能が豊富に実装されていることで注目を集めている。従来から安定性や堅牢性からサーバやHPCなどの研究用途向けとして用いられてきたUNIXの特性と、Macならではの使いやすいGUIを併せ持ったクライアントマシンとして利用できる点が大きな価値となっている。

 またMac OS 9の時代は独自性の強いクライアントとして、グラフィックス系や医療系をメインとした特定の業界に限定して利用されてるケースが多かったが、Mac OS XになりLDAPなどの標準技術を積極的に取り入れたことも大きい。WindowsやLinuxとの混在環境に統合して利用できるようになったことから、業種を問わずあらゆるビジネスでMacを採用するケースが増えてきているのだ。

 「セキュリティへの注目がますます高まる中、脆弱性に起因するウイルスや外部からの攻撃といった問題も回避できることで、企業におけるビジネスの継続性の確保を大きく支援できる点が高く評価されてる。ほかにもMac OS X Serverが標準で備えるサービスのNetBootを用いれば、サーバに保存されたディスクイメージから、共通のクライアント環境の構築や効率的な運用を実現でき、管理にまつわるTCOを大幅に削減できることも提案できる」と後藤氏はその魅力を語っている。

 大塚商会は、上記のようなMac OS XおよびMac OS X Serverが持つ各種のメリットをWindowsやLinuxとの混在環境で提供することに注力、企業に対して積極的にMac OS Xを訴求してきたのに加え、セミナーなども意欲的に実施している。

アップル認定資格を取得し技術者のスキルの高さをアピール

 多くの企業でWindowsシステムが稼働しているなかで、Mac OS Xとのマルチプラットフォーム環境を総合的にマネジメントできるベンダーはきわめて少ない。そのためMac OS Xのメリットは理解していても導入に踏み切れない企業が多いというのが実状だ。

 大塚商会ではこのような要望に応えるべく体制を整え、アップル関連ビジネスを着実に拡大してきた。他のソリューション・プロバイダーではサポートするのが難しいMac OS Xを含んだマルチプラットフォーム環境におけるシステム構築力を磨くと共に、Mac OS Xについてのノウハウや実績を積み重ねてきたことで、企業の導入時の懸念を払拭することができている。

 「Mac OS Xに関する技術者のスキルの高さを顧客に理解してもらうことは、決してたやすいことではなかった。そこで現在アップルの認定資格の取得に力を入れている」と後藤氏は語る。具体的にはMac OS XのシステムエンジニアやMac OS Xユーザへの技術サポートを行っている技術者を認定する「アップル認定テクニカルコーディネータ(ACTC)」と、マルチプラットフォーム環境でMac OS Xなどを用いたシステムを管理する技術者を認定する「アップル認定システムアドミニストレータ(ACSA)」の2つの取得に注力している。なお、ACSAはUNIXとアップル固有の技術の双方に精通することが必要とされるアップル認定資格の最高峰に位置づけられる難易度の高い資格である。

 大塚商会では全国に展開する20以上ものサポート拠点が存在しているが、拠点で対応しきれない課題に対して、「テクニカルソリューションセンター(TSC)」と呼ばれる頭脳的な組織がサポートする体制となっている。TSCは既知の問題であれば解決の支援を行うほか、難易度が高い場合には直接顧客に出向いてサポートするという体制で活動を続けている。TSCには、扱うソリューションの内容やOSの違いに合わせて9つの部門があり、アップルを担当する部門では4名がACSAを、10名がACTCを取得している。同社はACSA資格取得者を有するアップルコンピュータのパートナー企業としてはトップクラスに位置する。

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