Salesforce.comが、同社のオンデマンドCRMソフトウェアの新版と「Connector for SAP R/3」を相次いでリリースした。
新パッケージ「Summer '06」およびConnector for SAP R/3は、Salesforceが大企業顧客を対象に提供している製品の最新のものとなる。今回の製品リリースにより、同市場における業界大手SAPとの競争は、より激しさを増すと考えられる。
Salesforceの製品マーケティング担当バイスプレジデントKendall Collins氏は、「SAPの既得顧客層を積極的に奪いに行きたい」と話した。
Collins氏によると、Connector for SAP R/3は、Salesforceのソフトウェアとオフィス支援アプリケーション「SAP R/3」を同期させるための製品だという。
「Salesforceは、エンタープライズ市場により大きな力を注ぐようになっている。この点から、SAP用のコネクタのリリースは同社にとって非常に意味がある」と、Forrester ResearchのアナリストLiz Herbert氏は指摘している。「SAPとの統合は、Salesforceのユーザーがしばしば突き当たる問題の1つだった。多くのユーザーが独自にインテグレーションを行っているが、これには膨大な時間がかかる。コネクタを利用することで、作業をスピードアップできるだろう」(Herbert氏)
Connector for SAP R/3は、Salesforceの「Unlimited Edition」ユーザーは無料で使用可能だが、「Enterprise Edition」ユーザーには1万2000ドルの利用料金が課されるという。
SalesforceのCRMソフトウェアの新版であるSummer '06は、販売やマーケティング、サービス、サポート、携帯端末などから、新しい技術や改良された技術を用いて収集した顧客情報の価値を高める製品だと、同社は説明した。
Summer '06では、「AppExchange Mobile」がアップデートされている。営業部隊はこの技術を使って、販売担当商品の参照や追加、編集、削除などを行うことができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ