NECは7月25日、大中規模環境向け新型SAN対応ディスクアレイ「iStorage S2900」の販売を開始した。税別価格は1174万円から。8月31日に出荷を開始する。
iStorage S2900は、サーバ接続用インターフェースとして通信速度4Gbpsのファイバチャネル(FC)を採用した。処理性能を強化したディスクアレイコントローラ用マイクロプロセッサ搭載などの効果もあり、スループットは既存機種「iStorage S2800」に比べ最大1.7倍速くなったという。
1台のディスクアレイコントローラにディスクエンクロージャを最大16台接続可能で、各ディスクエンクロージャにはハードディスク(HDD)を最大15台搭載できる。その結果、最大記憶容量は84.6テラバイトとなる。機能面では、遠隔地間コピーで災害対策を実現する「SystemGlobe RemoteDataReplication/DisasterRecovery」や、業務を止めず負荷状況に応じてキャッシュメモリの動的配置を行う「SystemGlobe CachePartitioning」など、ハイエンドモデルに搭載される機能を備えている。
FC対応HDDだけでなく、大容量かつ低価格が特徴のシリアルATA(SATA)対応HDDを混載できる。これにより、「バックアップ用HDDに高価なFC HDDのみを使用する場合に比べ、ソフトも含め最大29%の導入コスト削減が可能」(NEC)である。
また、NECは、オプション製品のFC HDDについて従来機から最大30%の価格改定を実施し、「コストパフォーマンスが最大でiStorage S2800比2.6倍に向上した」としている。
対応OSは、HP-UX、Solaris、AIX、Microsoft Windows 2000 Server/Server 2003、Red Hat Enterprise Linux、MIRACLE LINUXとなる。