NECは9月20日、フランス気象庁から大規模スーパーコンピュータ「SX-8」シリーズを受注したと発表した。NECが構築するスパコンでは欧州最大規模となる。
SX-8シリーズは、最大性能28テラフロップスとなるベクトル型のスパコン。第1フェーズとして2006年末までに32ノードをフランス気象庁本部に納入し、現行システムより5倍以上高速なシステムとなる。また、第2フェーズとして今後3年以内にシステムを増設し、現行より最大20倍以上高速なシステムを納入する。
新システムの導入により、フランス気象庁は衛星やレーダーのデータをより多く予報モデルに取り込むことが可能になり、従来は水平方向10kmであった予報の分解能を2.5kmまで縮小できるため、詳細な気象予報が可能になる。なお、このシステムは欧州に設置されているスパコンの中でもトップ10に入る規模だという。
NECでは、今回の受注はSX-8シリーズが市場で最も実効性能の高いシステムであることや、数々の納入実績があること、顧客の複雑なシミュレーションの最適化に最高のサポートを提供できることなどが評価されたものとしている。