Microsoftが「Windows Vista」の開発を終了した。だが、同OSを搭載したPCが出荷される1月までにすべき作業はたくさん残っている。
数週間かけて最終テストと検出された不具合の修正を終えたMicrosoftは米国時間11月8日、Vistaの完成を宣言した。
同社は先週、Vistaの入ったディスクをPCメーカーに出荷したほか、5カ国語のバージョンも用意し、メーカー各社がアクセスできるようにした。
これでコンピュータメーカー各社は、1月30日の発売まで約12週間をかけて最終テストやVista搭載PCの製造を行うことになる。メーカーに与えられた猶予期間は、Windows XPが発売された2001年10月の時よりも長い。
Dellの元幹部で、Microsoftでコンピュータメーカー各社との調整を担当するJim Totton氏は、「コンピュータメーカーの関心は今や、Vistaそのものよりも自社のエコシステムに移行しつつある」と述べている。
最終テストを進めるDellやHewlett-Packard(HP)などの企業は、1月の発売までに自社システムに搭載されるすべてのドライバの準備が整っていることを確認する作業に追われている。
Dellの広報担当Bob Kaufman氏は「この作業にはしばらく前からとりかかっているので、(顧客には)安心してもらいたい」という。
MicrosoftのWindows開発チームは10日にVistaの完成を祝ったものの、まだ気の休まる暇がないのも事実である。開発者らは、OSに問題が潜んでいないか引き続き検証しているほか、製品の準備が無事に整うよう、コンピュータメーカーやソフトウェア開発者、周辺機器メーカー各社を支援している。
Windowsの開発を統括するJim Allchin氏は先ごろ、Vistaのリモートアシスタント機能を自宅で試したところ、問題に遭遇したという。ルータがVistaに対応しておらず、ファームウェアのアップグレードが必要であることが明らかになった。
Allchin氏は先週、CNET News.comの取材に対し、「メーカーの担当者とは既に話をしており、問題の重要性も認識してもらっているようだ」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ