今週に入ってからさまざまな発表を行っているMicrosoftが、次期「Windows Server」に関する今後の展開を明らかにし、新しいスクリプティングエンジン「Windows PowerShell」を正式にリリースした。
Microsoftのサーバおよびツール部門担当バイスプレジデントBob Muglia氏は、現地時間11月14日に同社がバルセロナで開催した「TechEd IT Forum」に出席し、7500名に上る聴衆を前に今回の発表を行った。
発表の中心となったのは、Microsoftの新たなコマンドラインシェルおよびスクリプティングツールで、IT管理者が自社のWindowsシステムを運用するために利用する「Windows PowerShell 1.0」だ。同社によれば、IT専門家はPowerShellを用いることで、「生産性を大幅に向上させ、システムの管理性を高めて、自動化を促進できる」という。
PowerShellは、Microsoftのウェブサイトからダウンロードすることが可能。同社の「Vista」に関するブログに、詳細な情報が掲載されている。
PowerShellは、「Exchange Server 2007」や「System Center Operations Manager 2007」「System Center Data Protection Manager」のバージョン2および「System Center Virtual Machine Manager」などと連携する。
PowerShellはWindows Serverの次期版「Longhorn」に同梱されることになっており、2007年のリリースに向けて同製品を強化する過程の重要なステップと認識されている。「Windows XP」および「Windows Server 2003」との連携は可能になっているものの、Vistaには対応していないため、一部のブロガーたちはこれを不満に思っているようだ。
今週は、「Windows Server 2003」「Windows Server 2003 R2」「Windows XP Professional x64」向けのService Pack 2(SP2)のリリース候補(Release Candidate:RC)版も発表される。Microsoftによれば、SP2には多数の新機能が盛り込まれており、これを適用することで、Windows Server 2003のセキュリティ、信頼性、パフォーマンスの向上が図られるという。
このほかMicrosoftは、2007年前半にWindows Server「Longhorn」の第3ベータ版をリリースすることも明らかにした。さらに、「Forefront Client Security」の初めてのパブリックベータ版や、「Intelligent Access Gateway」に対応した「Microsoft Dynamics CRM Application Optimizer」「SharePoint Portal Optimizer」も発表された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ