松下電器産業は1月9日、UHFテレビ局の京都放送(KBS京都)に、肖像権の保護機能を備えるデータ放送向け画像配信システムを開発、納入したことを明らかにした。KBS京都では2006年12月末から試験運用を開始した。
KBS京都は2004年度から、京都府下の各地に設置したネットワークカメラの撮影画像を、地上デジタル放送のデータ放送で配信。視聴者が河川や道路の状況を確認できるようにしている。最近はこうした画像について、肖像権やプライバシーへの配慮が求められていることから、新システムの導入を決めたという。
新システムは、松下の開発した動画像認識技術である「人物侵入検知機能(AVMD)」と「人物顔検出機能」を採用する。自然界の動きや人工物に左右されず、人物の写り込んだ画像だけを的確に検知、公開制限できるのが特徴という。
撮影画像をデータ放送で配信する際のカメラ接続設定や、モニタリング、公開管理といった操作は、すべてウェブブラウザから行える。このほか新システムでは、非常時における複数サーバの自動切り替えをはじめ、各構成機器を冗長化し、放送局での運用に必要な信頼性を実現したとする。