IBMが、バックエンドのコンテンツサーバに対応したWeb 2.0ソフトウェアクライアントを発表した。
IBMは米国時間2月13日、電話会議を開き、ウェブベースのクライアントソフトウェアと、「FileNet」コンテンツ管理サーバのアップデート版を発表した。FileNetコンテンツ管理サーバは、IBMが2006年のFileNet買収で取得した。
IBM Software担当シニアバイスプレジデントSteve Mills氏は、あらゆる形態のデジタルコンテンツが「爆発的に拡大」していることを受け、同社では情報管理技術への投資を進めていると述べた。
IBMの調査によると、2010年には世界のデジタル情報が11時間ごとに2倍のぺースで増えるようになるという。
IBMは電話会議で、この度リリースされた新しいウェブクライアントについて、トレーニング情報から工事に必要な図面にいたるまで、膨大なデータのデジタル化を進めているエネルギー会社Consolidated Edisonなどの顧客を支援することになると述べた。
Consolidated Edisonの建設サービス部コンピュータアプリケーションマネージャーFranklin Alvarez氏は、「われわれが今重点的に取り組んでいることの1つは、情報を現場に出すことだ。われわれはブリック&モルタルの世界から抜け出す必要がある。現場にいる従業員が簡単に自動化の恩恵を受けられるようにすることが目標だ」と述べる。
IBMでは、コンテンツのソースを連結させる技術を用意することで、不規則に広がる情報に対応してゆくと、Mills氏はいう。IBMのソフトウェアは情報を一元化するのではなく、違う場所に設置されたさまざまなコンテンツサーバに対応するように設計されているという。
IBMでは、こうした情報へのアクセスを可能にするため、13日にコンテンツ管理サーバ向けの新たな「Web 2.0インタフェース」をリリースした。IBMのコンテンツ管理サーバではこのフロントエンドの利用が推奨されるという。同ソフトウェアは、IBMの「Lotus」で既に利用されているオープンソースの「Eclipse」がベースとなっており、複数のデスクトップOSに対応している。
同氏は、「どのようなフォームにでも簡単にアクセスでき、さまざまなレポジトリとの接続にも対応している。柔軟性の高い、万能なクライアントだ」と述べる。同クライアントソフトウェアはAjaxプログラミングをサポートする。
IBMはまた、コンテンツ管理システム「FileNet P8 バージョン4」を発表した。Javaサーバ標準のサポートや、IBMのほかのミドルウェアソフトへの対応も強化されていると、Mills氏は述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ