「ちょっといいプロジェクトマネージャー」になるにはどうすればいい?

土田浩之(ウルシステムズ) 2007年02月21日 18時20分

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 システム開発に携わりはじめた技術者やシステムを扱う営業の方が見るPMの姿は断片的な姿なのかもしれません。今日的な言い方をするのであれば「ちょっといいPM(プロジェクトマネージャー)」と表現したくなるようなPMとはどんな姿なのでしょうか。プロジェクトの現場で「ちょっといいPM」と表現したくなるようなPMの姿を知ることで、今後のビジネスやキャリアプランの参考にして頂ければと思います。

PMってなぁに?

 システム開発に携わる多くの方は、PMの下で仕事をしていることでしょう。特にまだ経験の浅いSEにとっては、PMをひとつの目標の仕事として捉えている方も多いのではないでしょうか。一方で、その仕事の苦労を身近に感じているが故に、「将来PMにはなりたくないなぁ〜」と漠然と考えている方もいることでしょう。

 理由はどうであれプロジェクトの成否の責任はPMに課せられることが多く、昨今のような厳しい開発納期と品質を担保したうえで適切な収益を確保してプロジェクトを進めるというPMの仕事は容易なことではありません。技術が日々進歩し、各分野が細分化されるため、専門以外の技術をキャッチアップしきれずにいるPMや、海外ソフトの利用やオフシェア開発に携わっているために、アメリカ、インド、中国などの技術者を束ねることに苦労しているPMもいます。

 いずれにしても現在のシステム開発においてPMとは、最前線でシステム開発の流れを受け止めながら、ユーザーに価値のあるシステムを提供する責任を負っているといえます。

 システムの開発規模や対象に応じてPMにも様々なタイプが求められます。貴方がもし将来PMになりたくないと考えているのなら、なりたくないのはあなたの身近にいるPMであり、あなた自身が目指すべきPMとは違うタイプなのかもしれません。

PMの役割

 PMが目指すのはプロジェクトの成功ですが、その位置づけは対象となるプロジェクトによって異なり、プロジェクトの進め方もPMによって異なります。しかし、PMに求められている本質的な役割は変わりません。

 PMの役割は大きく分けて2つあります。1つは取りまとめているシステムの開発を着実に進めることです。要件定義、概要設計、詳細設計などの各フェーズで開発チームメンバーと協力して、必要な機能要件や非機能要件を明確にしてシステムを開発していきます。この際、チーム内で不足する技術などがあれば必要に応じて外部のメンバーへ協力を依頼したりもします。

 システム開発を進める上でPMに求められるものは、技術力に裏打ちされたリーダーシップです。メンバーのスキルを把握し個性を尊重したうえで、メンバーが方向を合わせて活躍できるようなチーム運営をすることがプロジェクトを成功させるカギであり、ひいてはPM自身の作業負荷も軽減させることにつながります。

 PMのもう1つの役割は、システムの発注者であるユーザーの要望が具体的なシステムの要件としてまとまるように導くことです。ユーザーの要望は多岐に及ぶことがありますが、要望の内側に潜む真の目的を見極めた上で、スケジュールや適用する技術の成熟度、開発体制、運用要件などを考慮しつつ要望を実現させていきます。

 作業としては、プロジェクトの進捗を都度ユーザーへ報告するだけでなく、開発を進める過程で明らかになってきた機能詳細のすり合わせや、同時に進められている他のプロジェクトとの連携方法や時期に関して自ら関わっているプロジェクトの責任者として調整も行います。

 ユーザーがPMに求めているのはプロジェクトの成功です。プロジェクトを進める過程において、様々なリスク要因を考慮しつつ正しいプロジェクトの状況をユーザーに説明し、プロジェクトの成果がユーザーのビジネスの成功として現れるようにすることが重要です。

 PMには他の役割もありますが、メンバーをリードして開発チームを推進することと、ユーザーをリードしてプロジェクトの目的に添わせることが最重要課題なのです。両方の役割を上手くこなすことは容易ではありません。実際、PMの中にはその業務の負荷に耐えきれず苦境に立たされてしまうPMもいます。

 その一方で、難解なプロジェクトでも上手にこなしてしまうPMもいます。彼らの違いはどこにあるのでしょうか。

 理由はいろいろありますが、1つ言えることは、プロジェクトをうまくこなせるPMはチームとしてメンバーの相乗効果を上手に発揮しているということです。また、開発現場だけでなく、ユーザーも含めて1つのチームと捉えることで、プロジェクトに関わる全員が1つの目標に向かって行動することを目指しています。

 開発現場とユーザーはお互いが敵ではありません。「ちょっといいPM」は、野球やサッカーのように勝敗をかけたゲームではなく、ユーザーと一丸となって山の頂をめざす1つのパーティー(登山隊)として活動することを目指しています。

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