IBMに在籍しているSOAの第一人者、Sandy Carter氏が、さまざまな経営思考の基礎となっている概念を踏まえて、企業はなぜ、どのように、どんな場合にSOAを必要とするのかを説く啓発的な良書を物した。
興味深いのは、同氏が同書の1章をWeb 2.0(wikiやマッシュアップ、コラボレーションなど)に費やしていることだ。「The New Language of Business: SOA & Web 2.0」という本のタイトルからもうかがえる通り、同氏はWeb 2.0を章のテーマどころか、著書全体のモチーフとなり得る存在として重視している。
Web 2.0の多様な方法論がSOAを推進する取り組みで活用される機会が増えている昨今、こうした姿勢は的を射ていると思う。おそらくは、IBM自身の新たな思考傾向を反映するために、当初はSOAという語句しか使われていなかったタイトルを、Web 2.0が含まれるものに変えたのではないだろうか。
Carter氏は実際に、SOAとWeb 2.0は同類の技術であると著書で述べ、両者の共通点を際だたせようとしている。技術的に言えば、Web 2.0の標準技術と考えられているRESTやAJAXは、SOAを実現する技術でもある。加えて、どちらの方法論もサービスを生成し、維持するためのものだ。
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