ウイルス、不正アクセス減少でも相談件数は最悪に--不正請求が増加

吉澤亨史

2007-03-02 22:36

 独立行政法人の情報処理推進機構 セキュリティセンター(IPA/ISEC)は3月2日、2007年2月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。

 発表によると、2007年2月のウイルス検出数は約69万個で、1月の102万個から32.3%の減少となった。また、ウイルスの届出件数は3098件で、1月の3513件から11.8%減少した。検出されたウイルスの上位は、「W32/Netsky」が約51万個で1位、「W32/Nuwar」が約6万個で2位、「W32/Sality」が約4万個で3位であった。

 不正アクセス届出状況では、2007年2月の届出件数は23件、このうち実際に被害を受けたのは14件であった。また、不正アクセスに関連した相談件数は50件で、このうち被害のあった件数は28件であった。

 被害届出の内訳は侵入6件、DoS攻撃1件、アドレス詐称1件、その他6件。侵入被害では、外部サイトを攻撃するための踏み台にされていたものが5件、フィッシングに悪用するためのコンテンツを設置されていたものが1件という内容であった。

 相談受付状況では、2月の相談総件数は1019件で、こののうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が287件(1月は233件)と今までで最悪となり、その他は「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が22件(1月は17件)、Winnyに関連する相談が14件(1月は13件)などとなっている。

 またIPAでは、インターネットの観測状況から、インターネット上のセキュリティホール対策などが取られていないコンピュータを探すことを目的としたと考えられるアクセスが、2006年後半から増加傾向にあるという。このようなことから、日頃のセキュリティホール対策(OSやワープロなど各種ソフトウェアのアップデート)の実施だけでなく、OSに内蔵されたWindowsファイアウォールなどの利用を呼びかけている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]