HPからハイエンドストレージ、新しい従量課金プログラムも同時発表

CNET Japan Staff

2007-05-15 11:00

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は5月15日、ハイエンドストレージ「HP Storage Works ディスクアレイ XP ファミリ」の最新版となる「HP StorageWorks XP24000 ディスクアレイ」を発表した。6月11日より販売し、7月上旬より出荷開始する。

 XP24000は、XP ファミリの最上位機種で、現行の「XP12000」の後継製品だ。HPが行った現行機との比較テストでは、「平均的な環境下で約1.5倍のパフォーマンスを発揮した」としている。

 XP24000で特に強化したのは、仮想化機能だ。すでにXP12000でも外部ストレージ仮想化機能やストレージパーティション機能を提供しているが、XP24000では「XP Thin Provisioning」という仮想ボリュームプロビジョニング機能を備え、物理ディスクの容量にとわられることなくディスク容量の割り当てができるようになる。これにより、物理ディスク増設時にストレージやサーバを停止して容量を再設定する必要がなく、アプリケーションやサービスの停止時間が削減できる。

 XPファミリでは、遠隔地とのデータ複製方式として、従来の同期、非同期方式に加え、独自のジャーナル方式リモートデータ複製である「XP Continuous Access Journal」(CA Journal)に対応していた。従来の非同期方式では、ピーク時のI/O負荷に合わせた広帯域のネットワーク回線が必要だったが、CA Journalでは更新データをディスクに一時格納し、回線が空いている時にリモートに転送するためネットワーク負荷が少なく、回線コストを低減できる。

 今回このCA Jounalと、WindowsやLinuxなど複数のOSに対応したHP独自のクラスタ拡張ミドルウェア「XP Cluster Extension」とを組み合わせた連携運用が可能となった。これにより、データを遠隔地に保護するだけでなく、災害時にはクラスタ化された遠隔地側にサービスを切り替え、迅速な復旧と事業継続が可能となる。

 HPでは今回、XP24000の導入を促進するため、新しい従量型の支払プログラム「HP StorageWorks Utility Ready Storage」を同時に発表した。これまでの従量型ストレージサービスは、3年以上の使用期間内の想定最大容量をベースとして料金を決定していたが、ストレージは容量が継続的に増加することが多く、コストメリットが出にくいといった問題があった。そのため新プログラムでは、最低3年以上の契約ではあるものの、1年ごとに基本容量や料金設定などのサービスレベルを見直した上で更新できるようになっている。このプログラムは、2007年後半に提供開始する予定だ。

XP24000 HP StorageWorks XP24000 ディスクアレイ

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