MicrosoftのチーフソフトウェアアーキテクトRay Ozzie氏は米国時間7月26日、オンラインサービスの取り組みの中核をなす技術コンポーネントの最新情報を明らかにした。
Microsoft Financial Analysts Dayで講演したOzzie氏は、同氏が指揮をとる「クラウド」型のインターネットサービスにおける開発作業について、これまでになく詳細に説明した。
Ozzie氏によると、Microsoftは今後12〜18カ月をかけて現行製品のラインアップ強化に寄与し、広告モデルに基づいたウェブサービスの売上拡大を牽引するようなソフトウェアやホステッドサービスを発表していくという。
同氏は、2007年5月のCNET News.comによるインタビューのときと同様、Microsoftでは、ウェブベースのサービスやオンサイトのソフトウェアを構築して実行するためのマルチレイヤ型のプラットフォームを準備していると述べる。
このプラットフォームは、ビジネスパートナーや消費者、法人顧客、ソフトウェア開発者をはじめとするMicrosoftのすべての顧客に提供される。これは、ソフトウェアから「Software plus Services」に移行する業界の大きな流れに沿ったものだと同氏は語った。
同氏は「Microsoftは、サービスの分野に強力なプラットフォーム型のアプローチを取り入れて顧客に提供できる、プラットフォームのDNAを持った唯一の企業だ。また、大きな変化に対応するだけの資金力をもつ数少ない企業の1社でもある」と述べた。
Microsoftのサービスアーキテクチャの基盤となっているのが、Ozzie氏が「Global Foundation Services」と呼ぶもの。Microsoftのデータセンターにあるインターネットアプリケーションを運用するための管理コンピューティング製品。
同氏は「Cloud Infrastructure Services」にも言及した。これは、必要に応じて社外の第三者がコンピューティング資源を購入できるようにするユーティリティコンピューティング用にチューニングされたソフトウェア。
Cloud Infrastructure Servicesは「ユーティリティコンピューティング用の基本インフラで、この上でオンラインサービスが動く。水平スケーリングに対応し、さまざまなアプリケーションモデルをサポートする仮想コンピューティングレイヤのアプリケーションフレームワークや、サービスの自動導入インフラ」、そしてさまざまなデータに対応するストレージも含まれる、とOzzie氏は述べる。また、インターネット経由で情報を提供するネットワークサービスソフトウェアも用意される。