OrangeOneは、PCコンシェルジュサービス事業化支援プログラム「GROPP(Global Remote One Partner Program)」の国内における展開を8月1日より開始した。
PCコンシェルジュサービスとは、通信事業者やISP、PC量販店などが、自社の顧客であるPCユーザーに対し、PCのリモートコントロール(遠隔操作)技術を用いて、インターネット経由でユーザーのPCを直接操作し、サポートを提供するサービスを指す。GROPPはそうしたPCコンシェルジュサービスの事業化を包括的に支援するプログラムである。
GROPPは、韓国のRSUPPORT社が、同じく韓国のPCドクター社に提供した事業モデルを基に開発したプログラム。OrangeOneではRSUPPORTとの協業のもと、このプログラムを日本向けにカスタマイズして提供する。
RSUPPORTの技術では、ユーザーのPC環境に特別なプログラムを事前にインストールしておく必要がなく、ウェブサイトへのアクセスによるActiveXコントロールのダウンロードによって、サポートセンターとユーザー環境を接続できる。インスタントメッセージングによるコミュニケーションのほか、ユーザーPC環境情報の取得、デスクトップの共有やマーキング、マウス操作の共有、実際の設定変更作業などをサポートセンター側でユーザーの同意を得ながら進めることが可能になる。
PCユーザーがトラブルに対処する場合の問題としては、対応窓口がPCメーカー、周辺機器メーカー、ソフトウェア会社などに分散しており、どこに相談をしていいか分からないといった点や、技術的な知識が少ないユーザーにとっては電話やメールを主体としたサポートでうまくコミュニケーションができず、解決に至らないケースが多くあったという。OrangeOneでは、ISP、PC量販店などがGROPPを導入することにより、顧客満足度や顧客定着率の向上、リテラシが低いユーザー層の顧客獲得、市場での差別化、サポートコスト削減、アップセル機会の顕在化、サービスからの収益実現などが図れるとしている。
同社では、通信事業者、ISP、PC量販店などへのGROPPの提供を通じ、来年度中に100万人、2010年度末までに500万人のユーザーを獲得することを目指す。