情報・通信分野の市場調査機関、ミック経済研究所は10月3日、「ITサービス市場の実態と展望2007年度版」を発刊したと発表した。
調査によると、2006年度の国内ITサービス市場規模は前年比4.0%増、成長額は5490億円の14兆1710億円だったことが分かった。特に金融分野で都銀の統合案件など大きな需要があったことが市場を牽引した。
ITサービス市場の内訳をみると、システム開発が前年比5.6%増の7兆4616億円(52.7%)、金融分野および通信分野の携帯電話における次世代ネットワーク、番号ポータビリティに関連で需要が拡大した。さらにアウトソーシングも好調で、前年比 8%増の1兆9214億円(13.6%)、中でもビジネスアウトソーシングは市場に占める割 合はわずか0.7%のものの、前年比14.7%増の936億円で急拡大している。そのほか、 保守・運用サービス(10.9%)、コントラクションサービス(3.0%)は微増、ネッ トワークサービス(8.5%)その他サービス(11.8%)は微減となっている。
2007年度も引き続き金融および製造分野を中心に需要が拡大し、市場規模は前 年比3.5%増の14兆6740億円の見通し。2008年度以降は、中小地銀の基幹システム開 発、証券業の株式電子化、生保の不払い問題対応のためのシステム強化などにより市 場は2010年度までの5年間で平均成長率3.3%で拡大すると予想、2010年度には16兆 1136億円になるとしている。
調査は2007年7〜9月、国内の主要ITサービス企業62社を対象に実施したもの。 同マーケティング資料は各社のITサービス関連売上高、動向、事業戦略について調 査・分析している。価格はハードカバー版19万9500円、CD-ROM版39万9000円、ハード カバー版とCD‐ROM版のセット56万7000円(いずれも税込)。