今回の買収はDellの2007年会計年度第4四半期または2008年第1四半期の初めに手続きが完了する見通しだ。
Dellの株価は午前中の取引で1.53%下落して1株29.59ドルを付けた。
しかし、もっと大きな打撃を受けたのはストレージ大手のEMCの株価であり、午前中の取引で4.24%下落して1株23.51ドルになった。EMCは四半期の売上高の約16%をDellとの取引から上げており、DellにEMCのSANシステムを小中規模企業に再販してもらっている。両社の関係は、EMCのClarion製品ラインの35%がDell経由で販売されるまで成長していると、Choi氏は述べている。
Dellが2006年秋にストレージ事業に参入し、EqualLogicの買収でその存在感を強めていることを考えると、DellはEMC製品の販売から自社のストレージ製品の新しい顧客への販売に軸足を移すかも知れないとChoi氏は言う。
EqualLogicにとって今回の買収はベンチャーキャピタルから出資を受けた企業の最大の現金での売却となると、EqualLogicの主要な出資者であるCharles River VenturesのジェネラルパートナーのChristopher Baldwin氏は述べる。
しかしBaldwin氏は、比較的新しいこの市場で新興企業が次々に誕生して、同様規模の買収の熱狂的なブームが起こることは期待できないと述べている。
「急いで買収の契約に署名しても18カ月後には似たような企業がたくさん出現しているに違いない。しかし、結局はブームに乗り遅れることになるだろう」とBaldwin氏は指摘する。
EqualLogicのケースでは、Charles Riverが2001年に初期資金を提供しており、6年後、EqualLogicは11月6日に有望なIPO投資家に対して説明会を開催する準備をしていた。
「Dellに売却する決断をしたのは相乗効果を期待してのことだ」とBaldwin氏は言う。「(競争相手として)Dellと徹底的に戦えば苦戦を強いられるだろう。Dellは猛烈な企業だから」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ