Pedionはほどなく悲惨な終わり方をしてしまったが、Pedionのアイデアの一部は今でも生きている。その1つが、中型ディスプレイを備えた薄型ノートパソコンというコンセプトだ。当時、ミニノートパソコンといえば、そのほとんどが小型ディスプレイと小型キーボードを搭載していた。ところが、Pedionは、当時としては大きい12インチのディスプレイと、普通サイズに近いキーボードを搭載していた。つまり、Pedionは、幅と奥行きは普通サイズで、厚みだけが薄かったのだ。これ以来、この種のノートパソコンは人気を博している。
ノートパソコンメーカーはここ数年、15インチ以上のディスプレイを搭載したノートパソコンに大きく注力していたが、これからは11インチや13インチのディスプレイを搭載したノートパソコン市場が新たな戦場になると、ソニーでVaio担当プロダクトマネージャーを務めるXavier Lauwaert氏は予測する。こういったノートパソコンは、Pedionとほぼ同じサイズだ。
Dellは最近になって13インチのディスプレイを搭載した軽量ノートパソコンを発売し、ソニーも「2008 International CES」で11インチと13インチのノートパソコンを披露しているが、このMacBook Airも同じカテゴリに入る。
「これからは、薄さ、バッテリ駆動時間、それに性能と価格との兼ね合いをめぐって競争が繰り広げられる。どのメーカーもこの方向に進んでいくのは明らかだ」とLauwaert氏は語った。この種のノートパソコンでは、光学ドライブはオプションとなる。
各メーカーは今後、薄型の筐体に使えるカーボンファイバーのような新素材を求めて、あちこちの化学研究所をまわることも必要となるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ