初めは失敗の原因について考え込んでしまうのは自然なことだが、オーバーアチーバーはそこから顔を上げて、自分が学んだ教訓について考えるようにするべきだとKosak氏は指摘する。実際に効果のあったビジネスのアイデア、技術、慣行についてよく考えることだ。うまく行った部分だけを取り上げて、それを次のプロジェクトで使用するのは実際的であるばかりでなく、チームのメンバーが自尊心を回復させる上でも効果がある。
チームの和を大切にする方法を教える
マネージャー:Frank Tallman氏、Professional Development Consulting Inc.のディレクター兼マネジメントのコーチ。同社のクライアントには3M、 Bank of America、The Coca-Cola Co.、General Electric、McKinsey & Co.、Siemensといった企業が名を連ねる。
課題:オーバーアチーバーである幹部の統率スタイルがあまりに厳格すぎる
シニアエグゼクティブ(ここでは仮に名前をJoeとしておこう)がTallman氏に、自分のチームにリーダーシップ研修を施して欲しいと依頼してきた。典型的なオーバーアチーバーであるJoeは基準を高く設定しており、部下の創造的なやり方に対しては一切偏見や先入観を持たないと口では言っているが、常々チームの仕事を批判するのが好きだった。Joeの部下はどんな成果物を提出しても詳細に点検されて改善点を指摘されて返却されるので、あえて最善を尽くした成果物を提出する気がなくなっていた。事実、Joeのマネジメントのスタイルのために業績が低下し、部下の士気も下がっていた。
Tallman氏は黙って見ていられず、Joeが自分のマネジメントのスタイルを理解できるように手を貸してやった。2人は協力してプロジェクトの明確な目標とスケジュールを設定した。Joeは一方的に命令を言い放つのではなく、相手の答えを誘導する質問をすることを学び、生産性を向上させるように努めた。その結果、従業員は自分の意見が尊重されていることを感じるようになった。この変化によってチームのメンバー間で生産性が改善され、創意工夫の精神が生まれ、モチベーションが高まった。そして相互に教え合い、学び合う社風が醸成されたとTallman氏は言う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ