日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、HP Remote Client Solution(HP RCS)のアクセス端末となるシンクライアント新製品を1月31日より販売開始する。HP RCSとは、統合化技術や仮想化技術でクライアント環境を再構築し、企業全体の最適化を実現するソリューションだ。
新製品は、ノート型のシンクライアント「HP Compaq 6720t Mobile Thin Client」と、デスクトップ型シンクライアント「HP Compaq t5730 Thin Client」および「HP Compaq t5135 Thin Client」、そしてブレードワークステーション対応クライアント「HP dc73 Blade Workstation Client」の合計4機種となる。
6720tは、15.4インチワイド液晶ディスプレイを搭載した約2.6kgのノート型シンクライアント。IEEE802.11a/b/g規格に準拠した無線LANを内蔵するほか、各種通信カードに対応するPCカードスロットを標準搭載する。OSには「Microsoft Windows XP Embedded」を採用しており、多くのWindows XP対応アプリケーションが使用できる。また、管理者がUSBやカードスロットを無効化でき、高度なセキュリティ機能を装備している。
デスクトップ型シンクライアントのt5730は、AMD Sempron 2100プロセッサとATI Radeon X1250グラフィックスを搭載、OSにはWindows XP Embeddedを採用しており、スタンドアローンPCとしてローカルのアプリケーションも動作する。映像出力端子としてアナログ(Dsub)とデジタル(DVI-D)の2種類の端子を備え、デュアルディスプレイ環境の構築も可能だ。
もう1機種のデスクトップ型t5135は、約3万円の低価格を実現したエントリーモデル。OSには独自の「HP ThinConnect」を採用し、サーバベースのコンピューティングやブレードPC環境にアクセスするための接続プロトコルCitrix ICA(Independent Computing Architecture)、MS RDP(Remote Desktop Protocol)専用クライアントとして適している。
ブレードワークステーション専用クライアントのdc73は、グラフィックスにNVIDIA Quadro NVS 290(ビデオメモリ256MB)を2枚搭載し、最大4画面の同時出力が可能となっている。転送データを170:1の高い圧縮率で高速にエンコードする独自のHP Remote Graphicsソフトウェア(HP RGS)を搭載し、データ容量の大きな3Dグラフィックスなども高速に転送できる。プロセッサにはインテルのデュアルコアプロセッサPentium Dual-Core E2150を搭載し、OSはLinuxベースのHP Blade Workstation Client Embedded OSを採用している。
各機種の価格(税込み)は以下の通り。日本HPの直販営業と日本HP販売代理店を通じて販売される。
- HP Compaq 6720t Mobile Thin Client: 10万4790円
- HP Compaq t5730 Thin Client: 6万900円
- HP Compaq t5135 Thin Client: 3万450円
- HP dc73 Blade Workstation Client: 13万4400円