マイクロソフトは1月31日、安心・安全に利用できるICT環境を実現するための取り組み「みんなで『情報セキュリティ』強化宣言!2008」を、2008年2月1日〜2月29日の期間で実施することを発表した。この取り組みは、情報セキュリティ対策の啓発活動を推進する「情報セキュリティ対策推進コミュニティ」をはじめ、101の企業/団体が参加して実施される。
この取り組みにおいてマイクロソフトは、「テクノロジ」により安全な製品を提供し、安全な製品を安心に使ってもらうための「ガイドライン」を提供する。さらにマイクロソフト1社では解決できない問題に対し、参加企業や団体、個人との「パートナーシップ」を推進していく計画だ。
進展しない日本のセキュリティ対策
日本の情報セキュリティ対策の現状をマイクロソフトのチーフセキュリティアドバイザーである高橋正和氏は、「日本では、投資効果が見えない、対応範囲の基準がない、コストがかかりすぎるという3つの理由から情報セキュリティ対策が進んでいない」と話す。
「欧米では、企業の不正会計対策やテロ対策など、経営戦略のひとつとして情報セキュリティ対策が考えられている。一方、日本ではIT化のひとつとして情報セキュリティ対策が考えられていることが背景にある」と高橋氏。
経済産業省の調査(企業における情報セキュリティガバナンスのあり方に関する研究会 報告書より)においても、欧米諸国に比べ、日本の情報セキュリティ対策の取り組みは進展していないと報告されている。