最近イギリスの話題と言えば、何はともあれ物価である。とは言え、やり玉に挙がるのは煙草と地下鉄。最近は吸わないとうか、自分で買わないので知らないが、イギリスの煙草は5ポンドくらいするらしい。日系ヴェリタスの4/6号でJT Internationalの取締役エディー・ピラー氏のインタビューが載っていたが、同氏は煙草を当初3ポンド(600円)に値上げする際にはどうなるか心配だったらしいが、結局5ポンド(1,000円)まで上げても大丈夫で、7〜8ポンド(1,400円〜1,600円)くらいまで上げても販売量は落ちないだろうと豪語していた。凄い。
Tobacco as a Service (TaaS タース)
煙草というのは、ある意味ロックイン効果の強いプラットフォーム・ビジネスである。一度吸い始めると体の中にベースが出来上がってしまうので、ちょっとくらい価格が上がったところで簡単に止める訳にはいかない。そのプラットフォームの上に喫煙サービス提供しているようなもので、煙草の販売自体が独立していないところがポイントである。スイッチングコストが高いので、それを下げること自体がビジネスになるくらいなのだ。プラットフォーム・ビジネスの価格弾力性は凄いのである。
Underground as a Service (UaaS ウァース)
さて、もう1つイギリスで価格弾力性が強いもの。それは地下鉄(イギリスではUnderground)である。数年前でも1.5ポンド(300円)くらいしていたように思うので、そもそも高かったが、今は初乗り4ポンド(800円)だから異常である。煙草といい勝負なところが面白い。日常生活の必需品の臨界値を試すとこのあたりの金額なのだろうか。
しかし、地下鉄は煙草とはちょっと違う事情がある。