サイバーステーションは6月6日、遠隔地にあるハードディスクをRAID構成で利用するためのLinuxカーネルモジュール「Enhanced Network Block Device(ENBD)」に関して、日本語での技術情報を提供する「ENBD日本語公式サイト」を開設した。
ENBDは、WAN接続された遠隔地のネットワーク上にあるハードディスクとローカルハードディスクでRAIDを構築可能にするLinuxカーネルモジュール。FTTHやADSLといった安価なブロードバンド回線を介した利用が可能で、かつ、オープンソースソフトウェアとして開発が進められている。
サイバーステーションでは、こうした特長から、主に中小企業におけるディザスタリカバリソリューションとしてのENBDの有用性に着目したという。ENBD日本語公式サイトでは、ENBDに関する日本語技術ドキュメント、バイナリコード、ソースコードの配布を行うほか、ENBDを利用したディザスタリカバリソリューションの紹介なども行い、日本国内での同技術の普及を目指す。
同社ではENBDの開発者であるPeter Breuer氏との提携の下、ENBDのビジネス利用に向けた機能強化を共同で行っていく。また、今夏以降をめどに、サポートサービス、インストールならびにカスタマイズなどの導入支援サービスを行っていく予定だ。
さらに、アライアンスパートナーと共同で、ENBDを活用したハードウェアおよびサービスの製品化を進めていく。6月6日の段階で、アイ・オー・データ機器とソフトバンクIDCの2社がパートナーとして発表されている。