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うつ病で休職すべきか否かを考える--心の健康診断(5) - (page 2)

谷崎恵(アファリス)

2008-08-28 08:00

 うつの治療でなぜ休養が必要なのでしょうか。それは、うつ病とは脳が疲れている状態だからです。疲れを癒すには休養が欠かせません。また、うつ病を引きおこすのは「たまりすぎたストレス」が原因ということもわかっています。ストレス耐性には個人差がありますが、ストレスがたまりすぎて耐えきれなくなり、脳が疲れ果ててうまく働かなくなった状態が「うつ病」なのです。

 脳が疲れている状態で、人間関係やPC作業、顧客との交渉など、職場のさまざまなストレス源と付き合うのは大変です。無理に仕事を続けても、うまくいかずミスを連発してしまうでしょう。うつになる人は真面目な人が多いので、以前のように仕事ができない自分を責め、病状がますます悪化してしまいます。このままでは、ミスをする → 自分を責める → さらに頑張る → ミスをする → 自分を責める → 自信をなくす → うつ悪化、という負のスパイラルに陥るばかりです。

 「休む=怠け」というイメージが強い日本では、休職に抵抗の強い方も多いかもしれません。しかし、休むことは、今後も真面目に頑張るために必要な仕事のひとつです。今まで真面目に頑張って仕事をしてきたのですから、今度は真面目に頑張って休んでみてはいかがでしょうか。

休み中はしっかり休むこと!

 休職中はしっかり休むことが大切です。うつの発症初期においては服薬遵守で、十分な睡眠を取りましょう。この時期に1日15時間の睡眠時間を確保し、脳を休ませたかどうかで、その後の回復率が大きく変わるとも言われています。抗うつ薬は、服薬開始から効き目が表われるまで少なくとも2週間はかかります。その間は効き目よりも副作用の方が前面に表れるので、無理な行動は禁物です。

 しかし、「休む=1日中寝る」ということではありません。特に、午前中の睡眠時間が長かったり、午後3時以降に昼寝をしたりすると、うつ病が悪化する傾向にあると言われています。大切なのは、規則正しい生活リズムで脳も体もリラックスさせることです。

 体調が回復し始めたら、医師に相談した上で、少しずつ生活に負荷をかけていってもいいでしょう。最初は、お皿を洗う、洗濯物を干すなど家の中のことから始めます。その際、1人で作業するのではなく、誰かと一緒に作業をすれば、復職後のコミュニケーションのリハビリにもなります。

 家の中での作業に慣れてきたら、今度は外の活動を開始してみましょう。近所への散歩や、買い物をするのもいいでしょう。重要なのは、焦らず、徐々に活動を開始することです。

 休職中の過ごし方を、以下にまとめておきます。

  • しっかり休む
  • 服薬遵守
  • しっかりと睡眠をとる
  • 規則正しい生活
  • 少しずつ生活に負荷をかける

 この5つのポイントをおさえた上で、うつ病の治療に取り組んでください。

筆者紹介

谷崎 恵 (たにざき めぐみ)
金融機関で資産運用相談業務に従事した後、社会福祉系の大学に編入学。同大学では精神保健コースを専攻。精神病院や心療内科などでの実習を経験し、国家資格である精神保健福祉士・社会福祉士取得。現在は、ストレス診断をはじめとする人材活用ソリューションおよびコンサルティングを手がけるアファリスのコーディネーターとして、企業のメンタルヘルス制度導入のアドバイス・運用にかかわる。

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