センドメールは8月26日、メールサーバおよびセキュリティなどのメッセージング環境を、VMwareの仮想インフラ上で動かせるメールセキュリティ仮想アプライアンス「Sentrion MPV」を発表した。販売は12月末、出荷は1月末に開始される。
Sentrion MPVは、メールゲートウェイ管理、スパム・ウイルス対策、送信ドメイン認証、情報漏えい対策など、メッセージングに関する一連の機能とOSを統合して、VMware上で稼働できるイメージとして提供するもの。ポリシーによるメッセージ処理やルーティングを、グラフィカルなコンソールで一括して管理できる点が特長。今回の製品は、全体の機能をイメージとして提供することにより、ハードウェアコストや管理運用コストの低減を目的に注目を集める仮想環境への導入を容易にし、そのメリットを最大限に生かすものとする。
同社では、ユーザー企業ごとに複数のドメインを運用管理し、ドメインごとにサービス設定を作り込む必要があるISP事業者や、事業部ごとに固有のドメインとメールポリシーを設定している大企業、グループ会社などに大きなメリットがあると説明する。
Sentrion MPVの稼働環境は、VMware ESXバージョン3.0.2以降。価格はオープンプライスで、パートナー経由で販売される。
また同日、メッセージングのセキュリティ管理を行う同社製品「Mailstream Manager」の追加機能として、メールの誤送信による機密情報漏えいを防ぐ「Document Fingerprinting」の提供を12月末に開始することも発表された。Document Fingerprintingでは、企業内の保護対象となる文書ファイルを指定することで、ファイルごとに特徴的な文字列を抽出した「フィンガープリント」と呼ばれるコンパクトな識別用データを生成する。この識別用データを利用したポリシーを設定することで、特定の文書がメール送信されようとした場合に送信中止などの処理が行えるという。Document Fingerprintingは、Sentrion MPVのオプションとして利用することも可能。