#3:Fluxbox
FluxboxはLinux向けの軽量ウィンドウマネージャの中でも、特に軽量なものだろう。これは稲妻のように速く、驚くほど安定している。このため、Fluxboxによって旧式のハードウェアに新しい命を吹き込むことができる。また、Fluxboxはデスクトップの簡素化を追求するユーザーにとって手放せないものとなっている。FluxboxはBlackboxウィンドウマネージャから派生したものであり、Blackboxにさまざまな機能を追加したいというニーズから生み出されたものである。
Fluxboxデスクトップはマウスメニューとツールバー、slitから構成されている。slitは、あらかじめ登録しておいたアプレットを格納した小さなドックである。基本的な設定はプレインテキストファイルから行うようになっている。こういった手作業による設定で、テーマからメニューまで、あらゆるものを変更することができるのだ。Fluxboxウィンドウマネージャの軽さは、rpmのインストールファイルサイズが1196Kバイトであると言えば判ってもらえるだろう。KDE 4の場合、インストールベースは644.2Mバイトもあるのだ。
Fluxboxのインストールは簡単である。GUIベースのインストールアプリケーション(SynapticやYumex)からFluxboxを検索したり、コマンド行からインストール(Mandrivaの場合は「urpmi fluxbox」)することができる。自らの手でインストールしたくないのであれば、Fluxbuntuという、Fluxboxに特化したUbuntuベースのディストリビューションを試してみるのもよいだろう。
#4:Xfce
XfceはZonbu、Mythbuntu、Slackware、Gentooの助けを借りて着実に基盤を固めているLinuxデスクトップである。これはアイコンやパネル、スタートメニュー、システムトレイを備えた従来からのデスクトップアプローチを採っている軽量デスクトップである。Xfceデスクトップは他のLinuxデスクトップの多くと比べて設定できる部分がかなり少ない。しかし、Xfceはモジュール化が推し進められており、必要なものを必要なだけインストールできるようになっている。またXfceは、Xfwm(Xfceのウィンドウマネージャ)、Xfmedia(Xfceのメディアプレーヤー)、Orage(Xfceのカレンダーアプリケーション)、Thunar(ファイル管理ツール)といった個別のアプリケーションに分かれている。なお、ThunarはEnlightenment DR17のファイル管理ツールにもなっているという点を指摘しておきたい。
Xfceのインストールは「urpmi xfce」を実行(Mandrivaの場合)したり、GUIベースのインストールツールを使用してXfceを検索することで簡単に行える。インストール作業を行いたくないというのであれば、ダウンロードすることのできるディストリビューションがいくつかある(例を挙げるとGentooとSlackware)。なお、Mythbuntu Media CenterディストリビューションもXfceをデスクトップとして採用している。