Tod Nielsen氏は、1つの職に留まることはできない。
実際は、様々な企業を渡り歩く、という表現の方が正しい。VMwareは米国時間1月6日、Nielsen氏(43歳)を同社の最高執行責任者(COO)に指名した。2000年以来、Nielsen氏が渡り歩いた企業はこれで6社目ということになる。
多弁なNielsen氏は、2005年11月からBorlandの最高経営責任者(CEO)を務めてきた。それ以前は、Oracle、BEA Systems、Microsoftで幹部を務めた。またCrossgainのCEOも務めていたが、競合禁止をめぐりMicrosoftの怒りを買い、辞任を余儀なくされた。その後、CrossgainはBEAに買収された。
VMwareに新設されたCOO職に就任するNielsen氏は、同社のCEO、Paul Maritz氏に直属する。Maritz氏はNielsen氏にとって、10数年勤務したMicrosoft時代の元同僚であり、上司でもあった。
Maritz氏は声明の中で、Nielsen氏のCOO就任により、Nielsen氏がビジネス、マーケティング、オペレーションに力を入れてくれるため、Maritz氏はそれらの業務から解放され、他の分野に集中できると語っている。「Todとは過去に親密に働いた経験があるので、共に効率良く働き、互いに補い合えるだろう」(Maritz氏)
VMwareは2007年に新規株式公開(IPO)を果たした。同社のIPOは、その年に最も盛り上がったIPOの1つだったが、それ以来、初期の栄光の多くを失った。同社は、仮想化市場でMicrosoft、IBM、Xen、Oracleといった大手企業との厳しい競争にさらされており、その上、深刻化する景気後退の影響も受けている。
Nielsen氏は、Microsoftに在職中、米司法省が独占禁止法違反でMicrosoftを提訴した際、数カ月間に及ぶ法廷ドラマの中で脇役を演じた。Microsoft側の証人らは、最初に証人台に立った際、司法省側の主席検事David Boies氏の鋭い反対尋問により意気消沈してしまった。そこで、Microsoftは技術に詳しい付添い人としてNielsen氏を現地に派遣したのだ。
一方、Borlandは6日、全従業員のおよそ15%に当たる130人の人員削減を発表した。また同社は、第4四半期決算の速報を発表し、売上高が3850万〜4000万ドル程度に減少することを明らかにした。以前、同社は通期の売上高が1億8000万〜2億ドルになるとの予測を示していた。Nielsen氏の後任として、最高財務責任者(CFO)を務めていたErik Prusch氏が社長代理兼CEOに指名された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ