市場調査のGartnerが米国時間4月8日に発表した調査結果によると、世界の半導体売り上げランキングで首位を維持しているのはIntelだが、Qualcommも躍進している。
Gartnerが明らかにした最終的なマーケットシェア分析によると、2008年の世界における半導体売り上げは総計2550億ドルで、2007年と比較すると145億ドル(5.4%)の減少となった。
「2008年前半の販売は好調だったものの、第3四半期に入ると景気後退の影響から軟調になりはじめ、第4四半期には急速に悪化しマイナス成長となった」と、Gartnerの主席リサーチアナリストのPeter Middleton氏は声明に記している。
Intelは17年連続で首位を保っており、2008年のマーケットシェアは13.3%に増加した。売り上げが0.5%減少したのは、NORフラッシュメモリ事業を売却した結果だとGartnerは述べた。「Intelは年間を通じてシェアを獲得したノートPC事業が好調だったため、業界平均をしのぐ成績を収めた」と、Gartnerは分析している。
9日の報道によると、3月にもシェアを伸ばしたIntelは、4月14日に予定している決算発表が予想を上回る可能性があるという。「第1四半期の結果はIntel内部の見通しとアナリスト予測を超えるとわれわれは考えており、第2四半期の業績予想は多少の成長を反映するものと見ている」と、Wall Street JournalはWedbush MorganのアナリストPatrick Wang氏の発言を引用して報じている。
しかしながらIntelは、Gartnerによるマーケットシェア分析の2008年上位10社のうち「最も成長した」Qualcommから目を離さずにいるべきかもしれない。携帯電話向け半導体の世界最大サプライヤーである同社は、最初の3四半期の好調さが牽引力となって、15.3%の成長を達成した。その結果、2007年には11位だった順位が2008年には8位へと躍進した。
第2位のSamsungは成長率で見ると特に大きく下がった1社だが、これは2008年に急激に落ち込んだメモリの分野を主力製品ラインとしているためだ。DRAM(パソコンのメインメモリとして使われる)やNANDフラッシュメモリ(カメラ、デジタル音楽プレーヤー、ソリッドステートドライブのストレージとして使われる)の供給過多による価格下落に伴い、同社の2008年の売り上げは15%減少した。
第3位の東芝は、2008年後半に市場が急落したことから、消費者向け、ワイヤレス、自動車関連製品チップの売り上げが10.3%減少した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ