システム開発の入門者から中級者にステップアップするための10のティップス - (page 2)

文:Justin James(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-05-19 08:00

#3:他者を助ける

 何かを誰かに教えるということが、それを学ぶ最善の方法となることは間違いない。あなたが開発という分野に身を置いてあまり時間が経っていないという場合、教えられることなどあまりないと考えてしまうかもしれない。しかし、それはナンセンスだ。あなたが知っていることはすべて、誰かから、あるいはどこかから学んだことであることを忘れてはならない。だから同じように、他の人が学ぶ際の誰かになろうと心がけよう。毎日少しの時間を費やし、TechRepublicやその他のサイトの掲示板を読み、その中から答えられそうな質問を探し出して答えを投稿して欲しい。また、他のメンバーの回答を読むことでも多くのことを学べるはずだ。

#4:根気よく学習し続ける

 「エキスパート」になるには「およそ10年、あるいは計画的な訓練を1〜2万時間」にわたって行わなければならないという調査結果(英語)がある。これは「ものすごく長い」時間である。さらに言えば、同じタスクを10年間行ったとしてもエキスパートになれるわけではない。特定分野における幅広いさまざまなタスクを10年間行う必要があるのだ。要するに「エキスパート」になるには長い時間と多大な努力が必要であり、数年間の開発経験では十分とは言えないというわけである。30代前半で上級開発者(関連英文記事)になりたいんだって?その場合、教育/訓練をできるだけ早期に開始するか、多くの仕事をこなし、空き時間を使ってさまざまな書籍を読みあさり、実際に手を動かして経験を積んでいくことになる。私は高校の頃からプログラミングを始め、空き時間は業界動向の把握や新しいスキルの学習といったことに費やしていた。その結果、ほとんどの同僚よりもずっと早い段階で中級技術者、そして上級技術者へとキャリアアップし、ずっと多くの給与をもらえるようになったのだ。

#5:人の言うことを鵜呑みにしない

 ぶっちゃけた話をする時が来た。入門レベルの開発者は、何かをするうえで「最善の方法」があるということを断言できるほどの知識を獲得できていないはずである。このため、友人や権威のある人の意見を尊重するのは良いとしても、経験を十二分に積むまでは彼らの意見を自らのものとして受け入れてはいけない。あなたが自分自身でものごとを判断できるだけの知識を持ち合わせていないのであれば、どの「エキスパート」の言うことが正しいのかなんてことも、まったく判断できないはずだ。とても辛辣に聞こえるかもしれないが、どうか私のいうことを信じて欲しい。私は、ばかばかしいアドバイスや、何も判っていない「エキスパート」の言うことにこだわった結果、キャリアや、開発者としての成長が阻害され、何年もの回り道を余儀なくされた新米開発者を数多く見てきている。この好例が、オブジェクト指向アーキテクチャの誤用である(関連英文記事)。実際、オブジェクト指向に関する不適切な情報を鵜呑みにしてしまったことで、簡単なアプリケーションの設計であるにもかかわらず、エッフェル塔のような多重階層のクラス図を書いてしまう初心者が数多くいるのだ。

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