Wall Street Journal(WSJ)の報道によると、IBMは同社企業買収担当幹部のデル入社に対する差し止め命令を求めていたが、その申し立ては米国時間6月26日に棄却されたという。
IBMは、David Johnson氏がDellに入社すればIBMの企業秘密が漏洩する恐れがあるとして、Johnson氏を訴えた。Johnson氏は27年間IBMに勤務し、最近はM&A(合併と買収)を監督する企業開発担当バイスプレジデントを務めていた。
記事によると、IBMはStephen Robinson米地方裁判所判事の裁定を不服として、上訴する構えだという。Robinson判事は裁定理由について、次のように述べた。Johnson氏はIBMの事業の内情を知り尽くしているため、「差し止め命令の棄却によってIBMが損失を被るのは間違いない」が、その損失は、非競争契約によってJohnson氏が希望の職に就けない場合の損失と比較して「明らかに大きい」とはいえない。
Johnson氏は、直近の契約書に適切に署名しなかったと主張している。Johnson氏は既にDellに入社しているが、M&Aを担当しているわけではない。裁判所への提出書類によれば、Johnson氏は、同氏が「Dell Inc.での業務を戦略や製品、事業、人事を含む同社の事業について学ぶことのみに制限する」という内容の声明書に署名したという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ