4: Microsoft SharePoint
このMicrosoftの協調作業ソフトウェアは、以前は単なる文書共有ツールだったが、今ではソーシャルネットワーキング機能を多く持っており、ブログ、wiki、堅牢な双方向コミュニティのサポートなどのツールも含まれている。ワシントン州ベルビューにある、Microsoftのビジネスアプリケーションを専門とするITコンサルティング企業Tecturaの製品マネージャFrank Wilson氏は、「無料版であるWindows SharePoint Servicesは、Windowsに付属しているものだが、ビジネスインテリジェンス、報告、統合などの機能がある上に、一つのアプリケーション開発プラットフォームでもある」と述べている。同氏によれば、このツールは多くのアプリケーションの情報を整理統合するものであることから、ユーザーに気に入られている。また、1つの技術で多目的に使えることから、IT部門にも気に入られているという。
5: SaaS
Software-as-a-Serviceは成長を続けており、専門家やアナリストは、多くの大企業が社内ソフトウェアにSaaSコンポーネントを追加していると述べている。Salesforce.comはSaaS業界の牽引役だと考えられているが、2009年4月30日を締日とする同社の2009財務年度の最初の四半期では、2008年に比べ23%増となる3億500万ドルの売上高を記録したと伝えられている。Hinchcliffe氏によれば、SaaSが優勢なのは、非社内アプリケーションを管理する場合よりも20%程度安く上がる場合が多いためだ。「SaaSは2012年までにはソフトウェアの主流のモデルになる方向に向かっている。セキュリティの問題は山積しているが、その経済性は確かだ」企業にとってのもう1つの大きな利点は、新たな機能を素早く追加できるという柔軟性だ。「パラダイムシフトは、すでに持っているソフトウェアに、必要なものを加えられるというところにある」とWilson氏は話している。
6: クラウドコンピューティング
否定論者は注意して欲しい。クラウドコンピューティングが、表舞台に自分の場所を確保するのは、時間の問題に過ぎない。確かに、セキュリティの問題も信頼性の問題もある。しかし、現在のITに、そういった問題を持たないものなどあるだろうか?Google、Amazon、Microsoftといったテクノロジー大手企業が提供するクラウドサービスは、苦痛も少ないものになっており、一企業がインフラを追加することを考えた場合、それを自前でやるのに比べれば確かに安く上がる。またHinchcliffe氏は、企業はクラウドサービスプロバイダからベストプラクティスを学んでいると述べている。もし企業が向こう6ヶ月から12ヶ月の間に余分のインフラを必要としないと判断すれば、単にそのサービスをキャンセルすればいいのだ。これが、1年前には企業の最高情報責任者(CIO)たちがこのコンセプトに探りを入れていた段階であったにもかかわらず、今では多くの企業顧客がクラウドコンピューティングのパイロットプロジェクトを始めている理由だ。
7: マイクロブログ
ソーシャルネットワーキングサイトを使って、自分の会社のニュースやその他の情報を広報するという方法は、非常に安価であり、パートナー、顧客、潜在顧客のコミュニティと交わる方法として広く受け入れられている。IT管理の側から見れば、さほど仕事はない。幹部にソーシャルウェブについて教育してはどうだろうか。オンラインマーケティングの技術に関するアドバイスを専門とするニューヨーク市の会社の創設者であるJonathan Jaffe氏は、「これは、関わる人間の労働を別にすればほとんど無料であり、意志決定者へのつながりを持つための他に例を見ない方法だ」と述べている。「私はCEOがすべてのtweetに答えている企業を知っている」と同氏は言う。「これは物事を変える。より多くの人がTwitterを使うようになるにつれ、それらの人たちは責め立てられるようになるが、今では大きな到達性がある」。IT関係の人たちも、技術的な問題をソーシャルウェブで発信しており、時には1時間か2時間のうちにベンダーや専門家から答えを得られることもある。