サイバー犯罪者の年収は7200万円!?--シマンテック、ノートン最新版でオンライン闇市場に立ち向かう - (page 2)

藤本京子(編集部)

2009-09-17 17:20

 ブラックマーケットがなぜ恐ろしいのか。それは、サイバー犯罪の犠牲になる確率はいまや5人に1人と、いつ誰が被害に遭ってもおかしくないほど増加しているためだ。「雷に打たれる可能性は260万人に1人、自動車事故に遭う可能性は300人に1人、空き巣被害に遭う可能性は31人に1人とされている。この数字からも、サイバー犯罪がいかに身近であるかを認識してほしい」とTrollope氏。

 なぜこれほどまでにサイバー犯罪が増えているのか。Trollope氏は、「例えば東ヨーロッパで正規のIT技術者として働いている場合、その年収は約100万円程度だが、サイバー犯罪者の年収は7200万円というケースもある。自宅で好きな時間に仕事ができ、ナイフなどの危険な凶器を使うこともなく、路上で人を襲うより捕まる危険性も低い。しかも、直接金銭の搾取に結びつくクレジットカード情報が約98円という安価な値段で売られている闇市場が存在するのだから、簡単に犯罪者になれてしまうのだ」と説明する。

 会場には、警視庁 ハイテク犯罪対策総合センター 情報班長の平川敏久氏も登場し、日本のサイバー犯罪の現状について語った。平川氏によると、2009年上半期だけでハイテク犯罪の件数は3870件にのぼるとし、「前年同期と比べて76.6%も増加した」と、日本でも確実に増えているサイバー犯罪への対策が重要だと述べた。

 なお、シマンテックでは同日よりノートンのテレビCMを放送する。CMではイメージキャラクターであるタレントの中川翔子さんが登場し、パフォーマンスが落ちるといったようなストレスを感じることなく使えるアンチウイルスソフトウェアとしてノートンを紹介する。製品発表会にも登場した中川さんは、「私もウイルスに感染した経験があり、イメージキャラクターに選ばれる前からノートンを使っていた。インターネットがなくては生活できないほど依存しているので、ストレスなくノートンを使ってサイバー犯罪から守ってもらいたい」と語った。

しょこたんノートンのCMに登場する中川翔子さん

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