実際に商品を手に取れない不安を解消
日本での早期導入企業として、アパレル通販の「ピーチ・ジョン」が同社サイトの商品画像をScene7で管理、配信している事例が紹介された。
ピーチ・ジョン、執行役員経営戦略部部長の守安智氏は、導入の動機として「顧客のウェブサイト上での購入体験の向上と、それによる売上向上」、合わせて「サイト作成にあたって用意する写真点数の削減による工数削減、および自社製作によるアウトソース費の削減」を期待したとする。
「ECには、消費者側に実際の商品を手に取れないという不安がある。サイト上の商品画像の好きな場所を拡大して見られる仕組みを取り入れることで、消費者の購入体験の向上を図った」(守安氏)
同社ECサイトで、Scene7を導入したのは約1カ月前だが、既に定性的にも定量的にも効果が出始めていると守安氏は言う。
また、17日中にオープン予定の光文社の雑誌「JJ」の新サイト「JJmode」においても、Scene7が導入されているという。雑誌を見た読者が「欲しい」と思った商品を即座に購入できるよう導線を構築することを目指したとする。また、同サイトには各取り扱いブランドのカタログコンテンツを設置。各ブランドのカタログ制作のプロセスを、そのままウェブコンテンツに拡張し、リンク設定で直接ECサイトに誘導する仕組みを導入するにあたり、Scene7とアドビの各クリエイティブ製品が活用されているとする。
アドビでは、日本におけるScene7の販売代理店としてISAOとの契約を発表。導入価格は、年間利用料ベースだが、詳細は利用する機能の内容に応じた個別見積になるという。Dahlgren氏は「大規模サイトでの導入事例も多いが、Scene7自体は月額数百ドルの規模から利用できる」とし、必要な機能やソリューション、ビジネス規模に合わせての拡大が可能な点を指摘した。また、稼働率保証については「99.9%」としており、顧客に対してはSLAを提示しているとする。
同社ではScene7について、小売業者を主なターゲットに、初年度3億円の販売を目標としている。