国内メッセージングセキュリティ市場は年10.6%成長、2013年には284億円規模に

吉澤亨史

2009-10-14 14:37

 IDC Japanは10月13日、国内メッセージングセキュリティ市場の予測を発表した。経済不況の中でも堅調に成長し、2013年には284億円に達するという。

 IDC Japanによると、2008年の市場規模は前年比23.6%増の171億円に達した。2009年は景気後退の影響でプロジェクトでの製品導入は苦戦するものの、ライセンス更新などが堅調の見込みといい、2008年から2013年の年間平均成長率は10.6%となる。

 メッセージングセキュリティ製品はソフトウェアプラットフォームが中心だったが、2008年にはアプライアンス製品が売上規模でソフトウェアに近づきつつある。今後はSaaSやクラウドを使ったメッセージングセキュリティ製品が、導入の簡単さや、大量のスパムメールを受けた際でもトラフィックをコントロールできる点などを評価され、急速に伸びると予測している。

 またメッセージングセキュリティソリューションは、個人ユーザー向けに無料で提供されるなどコモディティ化が進んでいることから、ベンダーの収益率の確保にはこれまでのスパム対策、アンチマルウェア機能に加えて暗号化や情報漏えい対策などの付加機能が重要になると見ている。IDC Japan セキュリティ リサーチマネージャーである花岡秀樹氏は、「新機能へのユーザー需要喚起と、各機能の自社運用/クラウドでのハイブリッド利用の促進が鍵となる」と分析している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]