日立システムアンドサービス(日立システム)は12月25日、大規模システム向けにアジャイルプロセスを同社の標準開発基盤の標準プロセスとして採用するための検討を開始したことを発表した。
これまでアジャイルは、小規模システムに適したものとして関心が持たれていた。しかし、米のThoughtWorks Software Technologiesが、アジャイルで海外での大規模システムの開発で成功していることと、景気低迷による開発コスト削減への対応から、大規模システムへのアジャイル適用が注目を集めている。
こうした状況を受けて日立システムは、ThoughtWorksと国内でアジャイルに関するコンサルティングを提供するテクノロジックアートとの連携も視野に入れて、大規模システム向け日本版アジャイルを、日立システムの標準開発基盤「COMMONDATION」の標準プロセスの一つとして採用していくことを検討していく。採用が実現すれば、クラウドコンピューティングやユーザビリティなどのシステム開発に順次適用していくことで、効率向上を図れるとしている。
COMMONDATIONは、プロセスやフレームワーク、ツール、ノウハウを体系付けた日立システムの標準開発基盤。それぞれを連携して活用することで、生産性と品質の向上を目指しているという。
日立システムは2002年から社内システム開発を中心にアジャイルの評価を行ってきている。その中で、アジャイルの適用は小規模システムが中心であり、大規模システムにはウォーターフォールをベースとして、アジャイルのいいとこ取りをしたブレンド型のプロセスを適用してきた。