日立システムアンドサービス(日立システム)は3月1日、企業の情報システム部門が運営する既存システム(オンプレミス)とプライベートクラウド、パブリッククラウドを組み合わせて統合する「ハイブリッドインテグレーション」のメニューを体系化して提供を開始したことを発表した。
日立システムがハイブリッドインテグレーションとして提供するのは(1)導入コンサルティング、(2)クラウド・オンプレミス構築ソリューション、(3)クラウド・オンプレミス統合連携ソリューション、(4)運用アウトソーシング――の4つになる。
(1)の導入コンサルティングは、クラウドの最適導入を診断、計画する。アプリケーションの特性に応じたインフラ環境の選定とクラウド活用の計画策定を支援する。
(2)のクラウド・オンプレミス構築ソリューションは、クラウドの特性を活かしてシステムを設計、構築するもの。仮想化システムを導入したプライベートクラウドの構築、パブリッククラウドを企業システムとして活用する場合のノウハウを取り込んだソリューションを提供するとしている。日立システムは、Windows Azure PlatformやAmazon Web Servicesをはじめとしたパブリッククラウドの企業システムへの適用を積極的に進めているという。
(3)のクラウド・オンプレミス統合連携ソリューションは、クラウドとオンプレミス間のシステム連携、認証統合、スケーラビリティを高めるというもの。クラウド環境に応じたセキュリティ、業務負荷に応じて動的にIT資源を割り当てるといったこともできるという。
(4)の運用アウトソーシングでは、クラウド・オンプレミス環境の運用をサポートする。構築したシステムの運用フェーズを日立システムがワンストップでサポートすることから、ユーザー企業は安心して運用を任せられるという。
日立システムは、オンプレミスとクラウドの最適な組み合わせをシームレスに統合するサービスとして2009年10月からハイブリッドインテグレーションに取り組んできた。今回のメニュー化で、企業はビジネスニーズにあわせて必要とするソリューションを選定できるとしている。今後は、ハイブリッドインテグレーションで提供するサービスメニューを強化していく。2013年にはクラウド関連のソリューションとサービス事業全体で約100億円の売り上げを目指す。