製品名が複雑になることが多いMicrosoftにおいて、シンプルになることは珍しい。だがBizTalkサーバチームは今回、「BizTalk Server 2009 R2」という最新版の製品名を簡素化し、「BizTalk Server 2010」とすることに決定した。
Microsoftの製品サポート担当ブロガーJohn Breakwell氏は米国時間3月23日付けのMSDNブログで、最新の製品名を発表した。Breakwell氏は、BizTalk R2(最新製品名はBizTalk 2010)が2010年内に登場予定であることを考慮すると最新の製品名は至極妥当といえる、と記している。Microsoftはまた、BizTalk 2010で多数の新機能を盛り込む予定という。以下はその一部だ。
- 取引提携管理の強化により、複雑なBtoB関係を容易に管理できる
- 「BizTalk Mapper」の機能強化
- FTPSアダプタを利用し、ビジネスパートナーと安全にデータ伝送を実現
- 「SAP 7」「Oracle eBusiness Suite 12.1」「SharePoint 2010」「SQL Server 2008 R2」向けの各アダプタを最新のものに更新
- 最新の「System Center」管理パックの強化
- ITプロフェッショナルがBizTalk設定をバックアップ、復旧できる単一のダッシュボードの管理機能を簡素化
- 「Host and Host Instance」レベルでの性能調整機能を強化
- すぐに使えるRFIDイベントのフィルタリングと配信
Breakwell氏はまた、最新名称に伴いサポートライフサイクルを変更することも明らかにしている。「BizTalk Server R2では5年と10年のサポート期間はBizTalk Server 2009 “R1”のリリースでスタートするので、実質的には1年少なくなることになる。BizTalk 2010では、サポート期間は、2010年の製品リリースと同時にスタートする」とBreakwell氏は説明している。
以前記したように、BizTalk 2010は、「Visual Studio 2010」「SQL Server 2008 R2」「Windows Server 2008 R2」の対応が加わった「マイナー」アップデートと位置づけられている。出荷は2010年を予定している。
Microsoftはまた、「BizTalk Server 2006 R2 Service Pack 1」の準備も進めている。同SP1のベータはすでに公開されており、正式版は2010年内を見込んでいる。その先(リリース予定時期は明らかになっていないが、早くても2011年と予想する)としては、BizTalkの「メジャー」アップデートとなる「BizTalk Server vNext」といわれる製品が控えている。BizTalk Server vNextは、Microsoftの「Windows AppFabric」プラットフォーム(アプリケーションサーバの「Dublin」とキャッシュ技術「Velocity」)上に構築するものとなる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ