日立ソフト、SecureOnlineでハイブリッドクラウドでのバッチ処理実行環境提供

田中好伸(編集部)

2010-04-08 17:00

 日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は4月8日、統制IT基盤提供サービス「SecureOnline」を中継してオンプレミスの業務システムとパブリッククラウドを連携するハイブリッドクラウド環境でのバッチ処理実行環境を提供するサービスを開始することを発表した。

 SecureOnlineにパブリッククラウド上のデータをいったん取り込むことで安全な環境でバッチ処理を実行でき、SecureOnlineの「仮想マシンCPUリソース保証サービス」を活用することで、バッチ処理の実行時間を予測できるとしている。

 日立ソフトはこれまでに、セールスフォース・ドットコムのSaaS型CRM「Salesforce.com」上で営業員向け顧客情報提供サービスを構築して、Salesforce.com内のデータを定期的にSecureOnline上のバッチ処理実行環境に取り込んで、バッチ処理実行後にオンプレミスのシステムに集計したデータを反映するシステムを構築、運用している実績があるとしている。SecureOnlineを中継して、データを取り込み、必要な処理を行ったあとで業務システムに渡すことで、安全な環境下でバッチ処理を実行できるとしている。

 日立ソフトの米国子会社のHitachi Software Engineering Americaは「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」を使用してサービスを提供しており、同社の技術者とともにEC2やGoGrid、rackspace、Windows Azure、Salesforce.comとSecureOnlineの連携について検証し、機能面と性能面で一定の評価を得られたとしている。

 パブリッククラウドの普及とともにパブリッククラウドのデータをオンプレミスの業務システムに反映させて、バッチ処理を行う必要があるが、業務システムから直接パブリッククラウドにアクセスしてデータを取り込むことはリスクが伴うために、セキュリティポリシーとして許容されていないのが一般的と見られている。日立ソフトの今回のサービスは、そうした事態に対応するものになる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]