ISID、日銀ネット次世代RTGS第2期対応に向けた「流動性管理システム」次期版の開発に着手

富永恭子(ロビンソン) 2010年04月16日 18時37分

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 電通国際情報サービス(ISID)は4月16日、2011年11月に予定される「日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)」の次世代RTGS2第2期対応に向け、リアルタイムで資金や国債の決済管理を行うソフトウェア「流動性管理システム」の次期版の開発に着手したことを発表した。

 日銀ネットとは、日本銀行と参加金融機関をオンラインで接続し、参加者間および日本銀行との資金や国債の決済処理を行う日本銀行が運営する決済システムだ。日銀ネットでの決済方式は、決済に関わるリスクを最小限に抑えるため、1件1件をリアルタイムで処理することからRTGS(Real Time Gross Settlement)と呼ばれている。

 流動性管理システムは、リアルタイムで資金や国債の決済管理を行うソフトウェア。資金および債券などを管理するバックオフィスシステムとのデータ連携や、承認と権限管理、決済スケジュール管理、リアルタイム残高によるアベイラビリティ管理、決済ステータス管理、当座預金、国債、担保の各残高管理などの機能を備えている。金融機関は、流動性管理システムを利用することで、決済処理の進捗をリアルタイムで把握しつつ、決済指図の送信や決済結果の明細確認などができる。

 ISIDは、日本銀行が日銀ネットの決済方式をRTGS化した2001年から、流動性管理システムを開発し、日銀ネットに参加する金融機関に対し提供してきたという。第1期対応でISIDは、新決済スキームである日銀当座勘定同時決済口における市場取引や外為円決済取引等の決済業務に対応するとともに、日銀ネットの新機能である流動性節約機能が活用できるよう、流動性管理システムに対し、同時決済口での未決済待機状態のモニタリング機能などを追加。今回開発する第2期対応の流動性管理システム次期版では、金融機関は大口内為取引に関して、当預勘定同時決済口での待機、決済、残高更新などの情報について、コンピュータ接続を利用して統合的にモニターできるとしている。

 日本銀行は2005年に、日銀ネットの安全性と効率性をさらに高めることを目的に、次世代RTGS構想を発表した。実施フェーズは、第1期対応(2008年)と第2期対応(2011年)に分かれ、日本銀行による構想の発表から第1期の稼働開始まで約3年間、第2期まで含めると6年間という長期プロジェクトだ。この構想には決済手法に関する新たな改革が多数含まれており、今回は2001年に日銀ネットがRTGS化されて以来、最大規模の決済制度変更となるという。

 2008年10月に予定通り稼働開始した第1期対応は、流動性節約機能と呼ばれる決済の効率性を高める仕組みを導入した。それとともに、これまでほとんどが、ある一定の決済時点で受取総額と支払総額の差額を決済する「時点ネット決済方式」をとっていた外為円決済を日銀ネットでのRTGS決済に移行することで、決済の安全性向上を実現したとしている。

 今回、次世代RTGS対応の第2期対応は、2011年11月のサービス開始を目指し、日銀ネットと全国銀行データ通信システム(全銀システム)との接続を、日本銀行と東京銀行協会の間で構築中だ。これにより1件1億円以上の大口内国為替取引(国内の為替取引)について、1件ごとに全銀システムから日銀ネットにデータが自動連携され、流動性節約機能を備えた日銀当座勘定同時決済口でRTGS処理される新決済方式に移行するという。

 この次世代RTGS対応は、参加金融機関に対し、資金決済の効率性と安全性という恩恵をもたらす一方で、現行の決済業務オペレーションの大幅な見直しや、運用している決済システムに対する機能追加を迫るものになるという。そのため、ISIDは次世代RTGSに対応して「流動性管理システム」の機能拡張を検討するにあたり、システムを利用する金融機関と、システム仕様のみならず、業務オペレーションの組み立て方についても、十分な協議を実施したとしている。

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