NEC、小規模病院向けSaaS型電子カルテシステム--厚労省の標準規格に対応

富永恭子(ロビンソン)

2010-05-10 19:47

 NECは5月10日、100床以下の小規模病院向けに電子カルテシステムをSaaS型で提供する「MegaOakSR for SaaS」を開発、7月から販売を開始することを発表した。サービス提供は12月から開始となる。

 MegaOakSR for SaaSは、診療データを日本国内のデータセンター内で管理し、電子カルテやオーダリング、看護などの主要機能をネットワーク経由で提供する。厚生労働省の標準規格で定められた診療データの標準化に対応した国内初のSaaS型電子カルテシステムという。複数の医療機関が診療情報を共有して連携を強化する地域医療連携ネットワーク「ID-Link」に接続できる機能があり、地域医療連携ネットワークサービスに低コスト、迅速に加入できるとしている。

 電子カルテシステムの導入ニーズが高まっていながら、セキュリティの高さやスペースの確保、専門要員の育成などの運用コストも課題となっている小規模病院に対して必要な機能をSaaS型で提供することで、低価格での導入が可能だという。NECの試算によれば、医療機関が同等のシステムを従来のSI型で導入、運用するのに比べ、総所有コスト(TCO)を5年間で最大30%低減できるとしている。システムの運用はデータセンターで行うため、医療機関は専用のスペースや要員の確保が不要となり、負担を軽減できるだけでなく、最短2カ月で利用でき、業務改革のスピード化につなげられるとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  2. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  3. セキュリティ

    MDMのよくある“12の悩み”を解決!Apple製品のMDMに「Jamf」を選ぶべき理由を教えます

  4. ビジネスアプリケーション

    AI活用の上手い下手がビジネスを左右する!データ&AIが生み出す新しい顧客体験へ

  5. セキュリティ

    高まるOTセキュリティの重要性、侵入による「ブランド価値低下」を多くの企業が指摘

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]