住商情報システム(SCS)は5月27日、クラウドサービスに認証機構を付加するSaaS型のクラウド統合認証サービス「SCS CLIP IAS」を提供開始したことを発表した。
SCSは、世界の大手クレジットカード会社にセキュリティ認証機構を提供している米国のArcot Systemsと提携。SCS CLIP IASは、全世界1億ユーザーに実利用されているArcotの認証技術をもとに、Googleが提供しているクラウド型のビジネス向けアプリケーションサービス「Google Apps Premier Edition」や教職員および学生向けの「Google Apps Education Edition」をはじめとするクラウドサービスの認証レベルを強化し、不正アクセスを防止するサービスだという。
SCS CLIP IASを運用するデータセンターは、米国公認会計士協会が定めた受託業務に関する内部統制を評価する監査基準SAS70 Type?を取得しているほか、クレジット業界におけるセキュリティの国際基準PCI DSSに準拠しており、システム運用面でも安全性を確保。同サービスを利用することで、PKI(Public Key Infrastructure)と同等の強固な認証基盤のうえで、様々なクラウドサービスやウェブアプリケーションの認証をシングルサインオン連携させることができるとしている。
SCS CLIP IASはSaaS形式で提供するため、導入までに時間をかけずに利用できる。利用にあたっては、新たなハードウェアの追加やユーザーごとのソフトウェアのインストールや保守運用が必要なく、パスワードを再発行する際もユーザー側で手続きが完結できる。このため、情報システム担当者の運用管理作業を軽減するとともに、ユーザーの操作性の低下や運用管理者の負担を増やすことなく、簡単にセキュリティを向上できるとしている。