ネットワンシステムズとEMCジャパンは6月15日、国立佐賀大学のネットワーク利用者認証システム基盤の構築に、両社のソリューションが採用されたことを発表した。
佐賀大学は、同大学の統合情報基盤センターが運用するキャンパスネットワークの刷新において、仮想化技術を導入したネットワーク利用者認証システム基盤を構築。新しいシステム基盤は、提案から導入、構築支援、保守をネットワンシステムズが担当し、FCoE(Fibre Channel over Ethernet)に接続可能なEMCのミッドレンジストレージシステム「EMC CLARiX CX4」、ヴイエムウェアのサーバ仮想化ソフトウエア「VMware vSphere」、シスコシステムズの仮想環境用ソフトウェアスイッチ「Cisco Nexus 1000V」とFCoE対応スイッチ「Cisco Nexus 5010」が採用され、3月より本格稼働を開始しているという。
佐賀大学は、教育、研究、社会貢献の体制構築を支えるキャンパス環境整備の一環として、1999年からノートPCを自由に接続できる情報コンセントや無線LAN環境の整備に着手し、ネットワーク利用者認証システム「Opengate」を開発、2000年9月から運用を開始している。Opengateは、利用者が端末から学内LANに接続する際の認証と利用状況の記録のために、佐賀大学が開発したウェブブラウザを使用するゲートウェイシステム。今回、Opengateの基盤であるサーバやネットワーク機器の老朽化に対処するため、2009年にシステム基盤の更新が決定したという。今回の新たなシステム基盤の構築にあたっては、サーバ台数の増加による運用管理煩雑化の解消と、研究や教育における先進的な技術への挑戦が課題だったとしている。
新システム基盤では、1台の物理サーバ上に複数台の仮想マシンが構築され、Opengateシステム用の物理サーバが従来の22台から7台へと削減。さらにFCoEによってケーブル数を削減するとともに、仮想サーバを仮想環境用ソフトウェアスイッチによって一貫して管理することで、柔軟かつ効率的な運用を実現したとしている。