集約モードは、ホストマシンにできる限り仮想マシンを集約させようとするものであり、一方のパフォーマンスモードは、仮想マシンのパフォーマンスを優先させることを目的にしている。たとえば、企業の稼働時間にはパフォーマンスモードで仮想マシン上のアプリケーションの性能を高めることで、エンドユーザーへの反応速度を向上、夜間には、システムリソースの稼働率を高めるために集約モードに移行といった設定ができるという。
また最新版では「StorageLink」と呼ばれる機能が追加されている。この機能は、XenServer上の仮想マシンを高速にプロビジョニングするというものであり、複数のストレージを簡単に管理できるようになるという。本来ストレージが持つ機能をXenServerから利用でき、簡単にディザスタリカバリサイトを構築できるとしている。
また仮想環境管理タスクを自動化するための「Workflow Studio」も追加されている。この機能により、マイクロソフトの「Windows PowerShell」をベースにした自動化スクリプトを活用して、反復して利用されるようなタスクを自動化できる。たとえば、XenServer上で仮想マシンとして稼働するウェブサーバの負荷情報をロードバランサから入手して、XenServerへ接続、負荷状況に応じてウェブサーバ用の仮想マシンを起動したり、停止させたりといった作業が自動化できるという。
最新版の5.6では、これらのほかにテストや開発、サポート、トレーニングなどの仮想環境を簡単に展開できるという「Lab manager」機能、ユーザーが使用する仮想環境をダッシュボードで確認できる「セルフサービスポータル」機能なども追加されている。
XenServerの最新版となる5.6では、ライセンスが変更されている。有償版では、サーバごとのライセンスとすることで、総所有コスト(TCO)も他社製品に比べて安価に抑えられると説明している。