米連邦取引委員会(FTC)は米国時間10月6日、企業が環境に配慮したことを示す表示を製品につける際の厳格な規則を含む、消費者製品向け「Green Guides」の改訂版を公開した。
229ページに及ぶ改訂版(PDF)には、環境への配慮を売りにした製品、包装、サービスなどのマーケティング素材に企業が記載してよい事柄に関する、広範な規則が含まれている。
1998年以来改訂されていなかったGreen Guidesの新版は、証明書や認証シールの使用に関して、より厳格な規則を示している。また、「コンポスト化できる」「分解される」「オゾン層にやさしい」「オゾン層を守る」「有毒物質を含まない」「リサイクル可能」といった言葉の使用にも新たな規制を設けようとしている。
新版Green Guidesによる規制が実施されると、例えば製品や包装に「分解される」という表示を掲げるには、対象製品が完全に分解されるまでの期間が1年未満でなければ適法と言えないことになる。また、製品または包装の一部のみが分解される場合は、その旨を明記しなければならない。
FTCは環境への配慮を掲げた広告について消費者を啓発する取り組みを行ってきたが、企業が製品の特長を誇張するために「分解される」といった言葉を利用する可能性があることに、平均的な消費者は気づいていないと推測しているようだ。プラスチックもいずれは分解されると言えなくはないが、実際には数十年かかる。
「販売する側は、最終的に埋め立て、焼却、リサイクルされる製品に、分解されるかどうかについて限定的でない表示を行うべきでない。分解は1年以内に起こらないからだ」と、FTCはGreen Guidesに書いている。
また、企業側は主張の根拠となる証拠を提出しなければならなくなる。
このほかにも、新版Green Guidesに従えば、「製品の一部でも、それを製造するために化石燃料に由来する燃料が使われている場合」、企業は「再生可能なエネルギーによって生産された」とは言えなくなる、とFTCは説明している。
しかもこうした表示を行う企業は、再生可能なエネルギーをどこで、どのようにして得ているかについて、情報を公開しなければならない。再生可能なエネルギーを使用した企業が後でその証明書を販売した場合や、企業が化石燃料で操業したことの相殺として証明書を購入した場合は、再生可能なエネルギーを使ったという表示が認められない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。