「機能満載」で失敗も−重視すべき全体バランス
使用者にとって理想的な運用管理ツールの条件とはなんだろうか。
既存ツールが自社開発でメンテナンスや改修が困難だったり、ユーザーからの問い合わせ情報をExcelやメールベースで管理しているなど、機能不十分な環境が放置されているならば、早急に最適な管理ツールを再考すべきだ。
また、導入済みのツールがあまりに高機能すぎて使いこなせず、コストにまったく見合わない、といった場合もあるだろう。導入時に機能を「ドカ盛り」にしてしまい、オプションで価格が雪だるま式に膨らむ一方、導入後は一部の機能しか使われない―といったケースだ。このような場合、往々にして必要なカスタマイズには困難を伴うことも多く、結果として、徐々にツールに業務を合わせるような悪循環が生じることもある。
つまりツールが提供する最終的な価値は、機能の多さではなく、快適に使いこなせるか否かに直結していく。使いこなすことを念頭に置けば、価格、機能、拡張性の3要素の組み合わせがバランス良く、機能も適度に絞り込まれた管理ツールがもっとも早道だ。
CTCテクノロジー(CTCT)が提供する運用管理ツール「ITLifeGear」は、こうした発想に基づくソフトウェア製品の一つである。もともと社内で実際に使われていた複数のツールを統合したもので、現場の運用ノウハウや要望を集約し、いかにして「使われる」「手に馴染むツール」を提供できるか、との発想で開発されたという。
問題の根本解決を支援、発生件数の4割減も
製品が特徴に掲げるのは、まずシンプルな価格構成だ。基本ライセンスと保守費用のみを料金の基本とし、ユーザー数や管理ノード数が増えても追加料金はない。
機能面では、インシデント管理や問題管理を中核に、ITILに則した運用業務に必要な機能をシンプルなユーザーインターフェースでまとめている。ここで目を引くのは、「インシデントを引き起こす問題の根本解決」を機能として実装していることだ。
同じ要因に端を発する複数のインシデントにバラバラに対応するばかりでは、非効率な忙しさでリソースを無駄に消費するばかりだ。だが1つの問題に複数のインシデントをリンクさせ、各インシデントの根本原因を明確化させれば、以後のインシデント発生件数の減少や再発防止が見込める。CTCT内での集計では、インシデントの40%削減が実現できたという。
製品カスタマイズにおいても、身軽さを特徴にしている。ユーザーの要望機能はアジャイル型の手法によって、随時フィードバックを反映させながら開発する。既存システムとの連携では、JP1やWebポータル等を活用・連携したシステム構築を可能にしており、海外サービスに比べ柔軟性が高い。
なお以下から入手できるホワイトペーパーでは、より詳しく製品の概要が確認できる。価格体系、製品関連サービス、導入事例が紹介されているほか、JP1やポータルサイトとの連携といったカスタマイズ例も記載されている。2011年1月からはSaaS型のサービス提供も予定されている(2010年11月現在)。
導入を検討するなら、CTCテクノロジー(CTCT)サイトに、ITLifeGearデモサイトを通じて30日間の試用も可能だ。運用サービスの現場から企画・開発されたツールの操作性と機能性を試されてはいかがだろうか。