自動車のプラスチック部品メーカーであるミツワ化学は、生産管理業務に統合基幹業務システム(ERP)SaaS「EXPLANNER for SaaS(生産)」を採用し、2月から活用している。NECネクサソリューションズが6月22日に発表した。
ミツワ化学は、カーオーディオやカーナビ、自動車部品に使われるプラスチック部品を、金型の製作から後工程にあたる塗装、組み立てまで一貫して提供できることを強みに、海外での事業も積極的に拡大しているという。
EXPLANNERは、NECが開発したERPパッケージソフト。そのSaaS版であるEXPLANNER for SaaS(生産)は、生産計画、資材所要量計画(MRP)などの生産管理機能を拡充、原価管理の分析機能を強化できるという。NECネクサによればミツワ化学が第1号ユーザーとしている。
ミツワ化学は、基幹システムの刷新にあたり、業務の標準化、運用負荷の軽減、海外拠点への対応、新機能への対応強化を目指してEXPLANNER for SaaS(生産)の採用を決定したという。2月から活用しているEXPLANNER for SaaS(生産)は、ミツワ化学の国内工場で受注から生産管理の業務へ適用され、現在、生産管理の効率化と運用負荷軽減が図られているとしている。
EXPLANNER for SaaS(生産)は、サービス機能習得の後に業務プロセスを見直す「クイックスタートパック」という導入手法により、システム更改と同時に業務と運用ルールを標準化し、カスタマイズなしにサービスを利用できるという。これにより、導入時の負荷軽減と期間短縮が図れたとしている。
ミツワ化学は、タイとフィリピンに生産拠点を構えており、2012年1月からの稼働を予定している。海外拠点で短期間でシステムを立ち上げられるほか、海外と日本で同一のシステムによる管理で、海外での生産状況を日本からもリアルに確認できるなど、海外への事業拡大の側面からも期待が大きいという。
EXPLANNER for SaaS(生産)はクラウドであることから、ソフトウェア、基盤、ネットワーク、ハードウェアの運用管理業務は、すべて不正侵入対策や災害対策を施されたNECネクサのデータセンターで対応。非常時でもPCとネットワークさえ確保できれば、業務継続が可能だとしている。