企業が自社サービスの多くをクラウドに移行するにつれ、インターネット接続のネットワーク帯域幅をいかに有効利用するかが重要視され始めている。そこで、企業におけるインターネット接続の帯域幅を節約するために実践できる10の対策を紹介したい。
#1:ストリーミング配信するサイトへのアクセス遮断
インターネットの私的利用を許しているのであれば、まずNetflixやYouTube、Metacafeといったストリーミング配信サイトへのアクセスを遮断するべきだろう。YouTubeの動画をたまに視聴する程度であれば、インターネット接続に大きな影響が及ぶことはないものの、動画のストリーミングは、その他多くのウェブベースのサービスに比べると大量の帯域幅を消費するのである。
#2:バックアップ時の帯域幅スロットリング機能を活用
クラウドにデータをバックアップしているのであれば、バックアップ用アプリケーションに帯域幅スロットリング機能が搭載されているかどうかをまずチェックしてほしい。この機能を使用せずにクラウドへのバックアップを行った場合、使用可能な帯域幅を使い切ってしまうことになる。Microsoft Office文書などサイズの小さなファイルを日中にバックアップするだけなら、こういった機能を使わなくても大きな問題にはならないが、初めてクラウドにバックアップする際は、初期バックアップが作成されることになるのだ。筆者は、こういったバックアップに数カ月を要したケースを見てきている。つまり、何の対策も取らずにバックアップする場合、インターネット接続の帯域幅に大きな影響が及びかねないのである。
#3:VoIPの使用制限
VoIPもまた、帯域幅を大量に消費する通信プロトコルである。このため、業務用途以外でのVoIPの使用は禁じるというポリシーを定めておくのがよいだろう。仕事とは関係のない電話を職場からかけなければならない場合があることは筆者自身も認めるものの、近ごろではほとんどの従業員が携帯電話を所有しているため、会社の電話を業務用途のみに限定しても大した問題にはならないはずだ。